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東京都の解体工事を巡る状況

政治・経済・文化面の中心的機能を果たす東京都は、関東地方の南部に位置しており、東京23区、多摩地域、伊豆諸島・小笠原諸島を含む島嶼部の大きく3つに分けられます。

総面積は全国で3番目に小さいものの人口は最も多く、令和2年2月時点で日本全体の人口の約10%にあたる1,395万人を有しています。人口密度も47都道府県の中で群を抜いて高く、どの年代においても1人暮らし率が非常に高いことが特徴です。

住宅に占めるマンション・アパート等の共同住宅の割合も、他府県に比べて非常に多くなっています。また、都内には木造密集地も多く存在しており、都では震災時等における火災の延焼を防ぐため「木密地域不燃化10年プロジェクト」に取り組み、整備促進策を重点的・集中的に講じています。

東京都は2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、都内各地で再開発のラッシュが続いています。特に、晴海や豊洲、有明などの湾岸部に選手村や五輪競技施設が集中して建設されており、選手村の居住ゾーンは五輪後に住宅として転用される予定になっています。

また、オリンピック関連以外でも、都心の各エリアで様々な開発プロジェクトが進められており、至るところで日々解体工事が行われている状況です。

東京都の解体工事費の相場(平均坪単価)

東京都には、日本の主要機関やオフィス、ファッションビル、タワーマンション、住宅地など様々な建物が立ち並んでいます。

それらの建物は大きく分類すると「木造」「鉄骨造」「RC造」の3つに分けられ、それぞれの構造によって解体方法や解体費用などが異なります。また、立地や周辺の環境によっても金額が異なり、建物が密集する23区では高め、多摩地域などでは比較的安めの金額で請け負う解体業者が多いようです。

また、都内には数多くの解体業者があり、同じような敷地面積、構造の建物の解体でも業者によって坪単価に大きく差が出るケースも見受けられます。ここで紹介する解体費用は相場のため、あくまで目安としてご覧ください。では、3つの構造ごとに、解体を依頼する際の注意点、助成制度などについて紹介していきます。

木造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 4.8万円
20〜29坪 4.2万円
30~39坪 3.9万円
40~49坪 3.6万円
50~59坪 3.5万円

東京都は住宅に占める共同住宅の割合が7割を超えるなど、他の地域に比べて一戸建て住宅が少ないことが特徴です。平成15年から30年までの15年間で、東京都における15階建て以上の共同住宅が約17万戸増えていることからも、非木造の建物が多いということがわかります。また、一戸建て住宅においても、非木造の建物が増加しています。

一方で、JR山手線外周部には木造住宅密集地域が広範囲にわたって分布しており、老朽化した木造住宅も多いことから、地震火災などによる大きな被害が想定されています。その中でも、特に重点的・集中的に改善を図る地区を「不燃化特区」に指定し、都と区が連携して不燃化を推進しており、不燃化特区内における老朽建築物除却費の助成、除却後の土地の固定資産税等の減免、建て替えに伴う建築設計費等の助成、最長5年間の固定資産税等の全額減免などを行っています。

都内にはこのような木造住宅密集地域以外にも、隣家との間隔が狭い、敷地が狭い、住宅に面した道路が狭いなど、解体工事をするにあたって問題が生じる場所が多くあります。隣家との距離が近いと騒音や振動も響きやすく、粉塵も飛散するため、養生対策をより一層強化する必要があります。

また、敷地や道路が狭いと重機の搬入が困難であったり、工事車両の駐車場所の確保が困難といった問題も生じ、その分解体費用が高くなってしまうケースもあります。こうした場所にある建物の解体を依頼する場合は、上記の解体費用相場よりも高額になることを想定しておきましょう。

鉄骨造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪
20〜29坪 3.4万円
30~39坪 6.2万円
40~49坪
50~59坪 8.1万円

東京都では、晴海、豊洲エリアをはじめ、新宿、池袋、渋谷、品川などターミナル駅周辺、虎ノ門などで大規模な再開発が進んでおり、古くに建てられた雑居ビルやオフィスビルなど鉄骨造の解体工事が日々行われています。

鉄骨造の建物はその構造上、耐震性は高いものの耐火性が低いため、昭和50年代以前に建設された建物には耐火被覆としてアスベストを使用した建物も多くあります。アスベストが用いられている可能性がある場合は解体前に調査が必要になり、撤去する場合は解体費用のほかに別途費用が発生します。

東京都で、建築物にアスベストが使用されているかを調査したい場合、またはアスベストの除去工事を行いたい場合、自治体によっては補助制度を設けているところもあります。アスベストが使用されている可能性のある建物を解体する場合は、事前に自治体のホームページ等で助成制度が設けられているかを確認することをおすすめします。

RC造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪
20〜29坪
30~39坪 11.6万円
40~49坪
50~59坪

RC造の建物は主にマンションやビルなど大規模なものが多いですが、耐震性・耐火性・遮音性などに優れているほか、デザインの自由度も高いことから、RC造の一戸建ても近年増加しています。強度が高い構造の分、解体費用も高額になることがネックでもあります。

床面積が80平方メートル以上の建物を解体する場合は、建設リサイクル法により分別解体等および再資源化等が義務付けられています。業者は、解体によって発生したコンクリート、アスファルト・コンクリート、木材を現場で分別し、再資源化施設まで適切に搬入しなければなりません。

また、解体工事を始める7日前までに各種届け出が必要になります。延べ面積が10,000平方メートルを超える建物を解体する場合の届け出先は東京都になりますが、それ以外の届け出先は自治体の窓口になります。

RC造の建物の解体は一般的に規模が大きくなることが多いため、安全面や近隣への配慮など様々な対応が求められます。建設業者許可又は解体工事業者の登録を受け、RC造の解体工事の経験が豊富な業者を選ぶようにしましょう。

東京都で実際に行われた解体工事の費用事例

建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

東京都で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと

店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体

設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。

ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。

内装解体とスケルトン工事・原状回復工事・設備解体工事の相関図
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内装解体

内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。

具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。

スケルトン解体工事

スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。

入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。

スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。

原状回復工事

原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。

物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。

例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。

※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。

設備解体工事

設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。

そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。

また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。

まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。

東京都の空き家の種類と件数

総務省が発表した「住宅・土地統計調査」によると、平成30年の東京都の空き家数は809,900件です。

空き家の総数で見ると全国で最も多い数字ですが、東京都は総住宅数が群を抜いて多いため、総住宅数に占める空き家の割合で見ると10.6%となり、空き家率としては全国で3番目に低い数字となっています。空き家の内訳は、「賃貸用の住宅」が579,000件、「売却用の住宅」が41,500件、「二次的住宅」が9,300件、「その他の住宅」が180,000件です。

東京都の空き家率は低いほうとは言え、809,900件という数字は全国の空き家総数の約10%を占めていることになります。東京都の空き家事情で、顕著に数字として表れているのが賃貸住宅の空き家の多さで、都内の空き家全体の約7割を占めています。特に23区内で多い傾向にあり、他の都市と比べると突出している状況です。

地方では人口の減少により空き家数が増加するというわかりやすい構図になっているのに対し、東京都では人口、世帯数ともに増加しているにも関わらず、空き家数も年々増加しているというのが現状です。

その背景には、都内の新築建設ラッシュによる「賃貸住宅の供給過剰」があると言えるでしょう。東京都では都心の各エリアで再開発が行われており、現在も多くの高層マンション等が建設されています。

新築賃貸物件が増えている背景には、相続税の節税対策のためにマンションを購入する人が多いということも挙げられるでしょう。しかし、東京都の人口は2025年以降減少に転じると予測されており、今後賃貸住宅の空き家はますます増加することが懸念されます。

賃貸マンション等は空き家が増えると、建物自体の老朽化も早いスピードで進んでいきます。東京都の空き家のうち、腐朽・破損のある建物は118,700件あり、中でも賃貸用住宅が73,600件と多くを占めています。築年数の経過したマンション・アパート等は家賃が安いため敢えて借りるという人もいますが、腐朽・破損のある物件は借り手もなかなか見つからず、いずれは解体工事の対象となる可能性もあります。

また、東京都では賃貸住宅の次に「その他の住宅」の数が多く、その中で腐朽・破損のある物件は39,200件あります。内訳は、一戸建てが22,200件、長屋建が1,600件、共同住宅が15,000、その他が400件となっています。

「その他の住宅」は転勤・入院などのため長期にわたって不在の住宅、建て替えなどのために取り壊す予定の住宅などのことで、この部分に分類される物件は全国的に上昇を続けています。こうした空き家は定期的に管理されていないことが多く、近い将来に首都圏で発生の切迫性が指摘されている大規模地震等により倒壊する恐れもあります。

東京都では増加する空き家の対策として、平成29年に「東京都空き家対策連絡協議会」を設置しました。協議会の設置により、区市町村に対して他自治体の取組の情報を共有、専門知識を提供すると共に、空き家問題の解決に向けた共同検討などを行っています。

また、平成28年12月から平成30年3月までの間、空家・空地管理センター等が窓口で空き家相談に応じる事業を実施し、この事業で収集した空き家の解決事例等をまとめた「東京空き家ガイドブック」をホームページ上で公開しています。

その他にも、東京三弁護士会や東京都宅地建物取引業協会をはじめとする専門家団体等と協定を締結して各相談窓口を設置、区市町村の取組に対し補助を行う空き家利活用等区市町村支援事業など、空き家の有効活用や適正管理、発生抑制の推進のための様々な対策を講じています。

まとめ:東京都の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を

東京都の空き家状況は、他の地域と比べて圧倒的に賃貸用住宅の空き家が多いことが特徴です。賃貸用住宅は入居者を募集している間は適切な管理が行われていますが、空室が増え、募集を止めると「その他の住宅」に分類されてしまいます。

東京都には、所有者が亡くなるなどの理由により「その他の住宅」に分類される空き家も少なくはありません。こうした空き家は適切な管理が行われないと、一戸建て住宅、共同住宅問わず周囲に悪影響を及ぼす可能性が高くなります。

東京都は比較的、空き家に関する補助金制度が充実しており、解体費の補助金制度を設けている自治体もあります。都内で今後利用する予定のない空き家、管理が困難な空き家を抱えている方は、自治体のホームページや相談窓口を利用し、早急に空き家の対処について検討することをおすすめします。

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