千葉県いすみ市で業者に解体見積もり依頼!費用相場と補助金なども紹介
房総半島の南部に位置するいすみ市は、平成17年に旧夷隅町、旧大原町、旧岬町の3町が合併して誕生しました。温暖な気候と肥沃な土地に恵まれているため農業が盛んで、「いすみ米」として知られる米を中心に、野菜、果実、花卉などが生産されています。
また、漁業ではイセエビ・タコ漁、ヒラメ・マダイ漁などが盛んで、特にイセエビの水揚量は日本一を誇ります。特急を利用して東京駅から70分とアクセスも良好で、田園風景や海など美しい自然環境に恵まれ様々なライフスタイルを実現できることから、宝島社発行の「田舎暮らしの本」では住みたい田舎ベストランキングで4年連続首都圏エリア総合第1位の評価を受けています。
いすみ市は、合併前に別々の町であった夷隅・大原・岬の3地域に既成市街地が形成されており、分散型の都市構造となっています。市域の約3割を農地が占めていますが、近年は農産物価格の低迷、農業従事者の高齢化、後継者不足などにより、農業就業人口は着実に減少しています。
市全体の人口を見ても減少傾向にあり、子育て支援や高齢者支援の充実、JR外房線を利用する通勤者及び通学者への特急料金補助など、人口減少に歯止めをかけるための様々な対策を講じています。しかし、人口減少・高齢化は今後ますます進行すると見られており、いすみ市における住宅等の解体工事の需要も一層高まることが予想されます。
この記事では、いすみ市の解体工事の動向、空き家事情などを紹介していきます。
建物の解体工事費用の相場は地域によって差があり、いすみ市は千葉県の中で比較的安価な方と言えます。建物の造りは大きく分けて「木造」「鉄骨造」「RC造」の3つがあり、どの構造かによって解体費用も変わってきます。
いすみ市における住宅数は20,350件と千葉県内の市の中では6番目に少ない数字で、その多くが木造住宅と見られています。ここからは、木造、鉄骨造、RC造のそれぞれの解体費用の相場、業者選びのポイントなどを交えて紹介していきます。
では、3つの建物の工法や費用の違いについて見ていきましょう。
| 坪数 | 坪単価 |
|---|---|
| 10~19坪 | 3.3万円 |
| 20~29坪 | 3.0万円 |
| 30~39坪 | 2.8万円 |
| 40~49坪 | 2.7万円 |
| 50~59坪 | 2.6万円 |
いすみ市は夷隅地区・大原地区・岬地区一部の既存市街地に古くからの住宅や店舗が密集しています。
いすみ市では災害に強いまちづくりを推進するための「木造住宅耐震改修工事補助金制度」、快適な生活環境づくり等を目的とした「住宅リフォーム補助金制度」を設けていますが、高齢などの理由により改修工事やリフォームを行っていない住宅も多くあります。今後はこうした古い住宅を中心に解体工事が増えていくでしょう。
木造建物の解体の場合、主に対象となるのは空き家です。いすみ市の空き家は圧倒的に一戸建てが多く、アパート等の共同住宅は少ない状況です。一戸建て住宅の解体は比較的容易で工期もそれほどかかりませんが、狭い道路に面した住宅、高低差のある場所に建つ住宅などを解体する場合は、重機の搬入が困難なため解体費用が高くなるケースもあります。
また、敷地内に工事車両等の駐車スペースがない場合は、警備員を配置する可能性もあります。こうした場合も追加費用が発生することを覚えておきましょう。
| 坪数 | 坪単価 |
|---|---|
| 10~19坪 | 3.9万円 |
| 20~29坪 | 3.6万円 |
| 30~39坪 | 3.4万円 |
| 40~49坪 | 3.2万円 |
| 50~59坪 | 3.1万円 |
一戸建てと聞けば木造を思い浮かべる方も多いと思いますが、近年は鉄骨造やRC造の一戸建て住宅も増えています。しかし、いすみ市では木造以外の一戸建て住宅はまだ少なく、鉄骨造の建物の多くは店舗やアパートなど比較的大きな建物になります。
鉄骨造の解体で最も注意することは、アスベスト使用の有無についてです。現在はアスベストの使用が禁止されていますが、1975年頃までに建築された建物には、耐火被覆材としてアスベストが多く使用されています。
解体する建物にアスベストが使用されている場合は、大気汚染防止法により事前調査、作業の届出等が義務づけられているほか、解体によって生じた廃棄物は建設リサイクル法に従って適切に処理する必要があります。
アスベストの除去費用は安くはなく、含まれる場所によっては数百万円かかるケースもあります。自治体によってはアスベスト除去作業の補助金制度を設けているところもありますが、いすみ市ではそういった制度は設けていないため、損をしないためにも業者選びが重要になります。
解体業者によってはアスベスト除去に対応していないケースもあるため、事前の打ち合わせではアスベスト除去の実績や見積金額、届け出を含めた対応についてしっかり確認しておくことをおすすめします。
| 坪数 | 坪単価 |
|---|---|
| 10~19坪 | 6.6万円 |
| 20~29坪 | 6.0万円 |
| 30~39坪 | 5.7万円 |
| 40~49坪 | 5.4万円 |
| 50~59坪 | 5.2万円 |
RC造とは鉄筋コンクリート造のことで、解体する際はコンクリートの破砕、鉄筋の切断などに手間がかかります。使用する機材、工期、人手なども多くかかるため、3つの構造体の中では解体費用が最も高額になります。
RC造の解体は騒音、振動、粉塵の飛散など、周囲に与える影響も大きくなります。一般的に大規模な建物を解体する際は、着工する前に業者が近隣住民に対して解体工事の詳細についてのビラを配るなどの対応をとることが多いですが、中にはそういった対応が不十分な業者もあります。
また、著しい騒音や振動を発生する作業が伴う場合は、市に届け出が必要となります。RC造の解体工事を依頼する際は、こうした届け出や近隣対策をしっかりと行っている信頼できる業者を選ぶことが重要です。
上で紹介した構造別の坪単価をもとに、延べ床面積の坪数別に解体工事の本体工事費(税別)のおおよその総額を試算したものが下表です。坪単価は坪数が大きくなるほど割安になるため、各坪数に対応する単価を掛けて算出しています。あくまで本体工事の目安であり、後述の付帯工事費・諸経費・消費税は含みません。
| 延べ床面積 | 木造 | 鉄骨造 | RC造 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 参考坪単価 | 総額の目安 | 参考坪単価 | 総額の目安 | 参考坪単価 | 総額の目安 | |
| 10坪 | 3.3万円 | 約33万円 | 3.9万円 | 約39万円 | 6.6万円 | 約66万円 |
| 20坪 | 3.0万円 | 約60万円 | 3.6万円 | 約72万円 | 6.0万円 | 約120万円 |
| 30坪 | 2.8万円 | 約84万円 | 3.4万円 | 約102万円 | 5.7万円 | 約171万円 |
| 40坪 | 2.7万円 | 約108万円 | 3.2万円 | 約128万円 | 5.4万円 | 約216万円 |
| 50坪 | 2.6万円 | 約130万円 | 3.1万円 | 約155万円 | 5.2万円 | 約260万円 |
| 60坪以上 (参考) |
2.6万円~ | 約156万円~ | 3.1万円~ | 約186万円~ | 5.2万円~ | 約312万円~ |
※本体工事費(税別)の目安。参考坪単価は当ページの構造別坪単価相場(坪数帯別)に基づきます。60坪以上は50~59坪の坪単価をもとにした参考値です。外房に位置するいすみ市は、海沿いの市街地から田園・山間部まで敷地の状況がさまざまで、前面道路が狭い敷地や重機が入れない現場では手壊し作業が必要になり費用が上振れしやすいほか、アスベストや地中障害物の有無などにより変動します。延べ床面積(m²)÷約3.3=坪数で換算できます。
建物本体を解体して更地にする場合、ブロック塀や樹木、物置、室内の残置物などの撤去にかかる「付帯工事費」が別途必要になります。これらは本体工事費に含まれないことが多く、見積書では分けて記載されます。付帯工事の単価相場の目安は次のとおりです。
| 付帯工事の内容 | 単価の目安 |
|---|---|
| 養生費 | 800円/m²~ |
| 土間コンクリート撤去・処分 | 3,200円/m²~ |
| 樹木撤去・処分 | 6,700円/m³~ |
| ブロック塀撤去・処分 | 3,500円/m²~ |
| 物置撤去・処分 | 16,000円/棟~ |
| 庭石撤去 | 7,000円/m³~ |
| フェンス撤去 | 1,500円/m~ |
| アスベスト撤去 | 31,000円/m³~ |
| 室内残置物撤去 | 16,000円/m³~ |
※単価は数量や作業条件によって変動します。とくにアスベストの除去は使用箇所や範囲によって費用が大きく変わるため、事前調査による見積もりが必要です。
これらの付帯工事は、敷地の状況によって発生するものとしないものがあります。庭木や物置、塀などが多い敷地ほど付帯工事費は高くなる傾向があります。見積もりを取る際には、どの付帯工事が含まれているのかを業者に確認し、複数社で比較することで、適正な費用を把握しやすくなります。
解体工事の対象となる建物で最も多いのは、空き家もしくは引っ越し等により空き家になる予定の建物でしょう。ここからは、いすみ市には空き家がどの程度あるのか、また、市の空き家に関する対策などを紹介していきます。
いすみ市の住宅総数は20,350件で、千葉県の市の中では6番目に少ない数です。そのうち空き家は5,810件あり、空き家率としては28.6%、県内では勝浦市に次いで2番目に高い数字です。全国の空き家率は13.5%、千葉県の空き家率は12.7%で、いすみ市の空き家率はこれらを大きく上回っていることになります。
しかし、空き家の内訳を見ると、「賃貸用の住宅」が490件、「売却用の住宅」が70件、「二次的住宅」が1,980件、この3つのどれにも属さない「その他の住宅」が3,280件で、土地柄から休暇の際の避暑・保養などを目的とした別荘などの「二次的住宅」が他の市町に比べて多いことがわかります。そのため、いすみ市の空き家率は高く算出される傾向にあります。
いすみ市の空き家状況は、賃貸、売却用の空き家は少ないですが、「その他の住宅」においては、空き家全体の約56%を占めています。「その他の住宅」は転勤や入院など何らかの理由により長期不在になっている住宅のことで、全国的に増加傾向にあります。
住宅・土地統計調査の集計によると、この部分に属する物件は全国平均が41%であり、いすみ市はこれを大きく上回っていることになります。少子高齢化が深刻な問題となっているいすみ市では、今後このような利用目的のない空き家が一層増えていくことが懸念されます。
いすみ市では全国や千葉県と同様に人口の減少が進んでいますが、今後は国、県に比べて早いスピードで減少が進むことが予測されています。いすみ市の人口減少の大きな要因としては、10代後半から20代前半にかけての市外流出が大きいことが挙げられます。
いすみ市における働き口の少なさから、高校や大学の卒業を契機に転出者が増加しているのでしょう。こうした背景からいすみ市には高齢世帯が多く、夫婦のどちらかが亡くなり子供の家に身を寄せる、施設に入所するなどの理由で空き家が増えている現状です。
空き家は定期的に管理していれば問題はありませんが、適切な管理を行わなければ劣化が進み、外壁が崩れる、屋根瓦が吹き飛ぶ、更には地震による倒壊など、隣家にも悪影響を及ぼします。いすみ市には破損等のある空き家が1,210件あり、そのうち810件が利用目的のない「その他の住宅」に分類される物件です。
他の内訳は、「賃貸用の住宅」が40件、「売却用の住宅」が30件、「二次的住宅」が300件となっています。「その他の住宅」以外の建物に関しても、手入れを行わなければ住み手が見つからず、いずれは解体工事の対象となる恐れがあります。
いすみ市では、このような利用目的のない空き家を減らすため、定期的に「空き家活用セミナー」を開催し、活用方法や他人に貸すにあたってのメリット、空き家を放置しておくことのリスク等を紹介しています。
また、いすみ市に移住を検討している方に、空き家を利用して1週間以内滞在していただく「お試し居住」の実施、空き家の所有者と利用希望者のマッチングを図る「空き家バンク」の開設など、空き家の活用および移住・定住促進に向けた様々な対策を講じています。
いすみ市では、地震時における市民の生命・財産を守るため、旧耐震基準の木造住宅の耐震改修に要する費用の一部を補助する制度を設けています。あわせて、通学路や津波避難路に面した危険なブロック塀等の撤去・改修費用への補助も行っています。空き家の解体のみを対象とした補助制度は設けられていませんが、耐震性が不足した住宅の改修や建替えを検討する際に活用できます。いずれの制度も工事の契約・着手の前に事前相談・申請が必要で、予算の範囲内での受付となるため、解体をお考えの場合は早めに市の担当窓口へ相談することをおすすめします。
耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満と診断された木造住宅について、評点を1.0以上にするための耐震改修工事に要する費用の一部を補助する制度です。設計・工事・工事監理を一括で行うことが条件で、解体への直接の補助ではありませんが、耐震性が不足した住宅の改修を検討する際に活用できます。対象は、平成12年5月31日以前に着工された、地上階数2以下の一戸建てまたは併用住宅の木造住宅です。
| 区分 | 補助内容 |
|---|---|
| 耐震改修工事 | 補助対象経費(設計・工事・工事監理の合計/税抜)の3分の2以内。ただし耐震改修工事費の5分の4の額または100万円のいずれか低い額が上限(千円未満切り捨て) |
主な対象要件は次のとおりです。
設計・工事監理は夷隅耐震診断協議会の会員が行い、施工業者にも一定の要件があります。耐震改修に関係しないリフォーム工事は補助対象外です。
地震によるブロック塀等の倒壊被害を防ぎ、津波避難時の通行の支障をなくすため、通学路や津波から避難する道路に面した、高さ60cmを超えるブロック塀等の撤去・改修費用の一部を補助しています。
※交付決定前に契約・着手すると補助を受けられません。着手前にまちづくり課まちなみ整備班へご相談ください。
補助金・助成金の制度内容や金額、対象要件、申請期間は年度によって変わることがあり、受付を終了している場合もあります。最新の情報はいすみ市の公式ホームページでご確認のうえ、耐震改修・ブロック塀の各補助についてまちづくり課まちなみ整備班(電話0470-62-1204)へお問い合わせください。
農業のまちとして知られるいすみ市は、県内外から移住して就農する方も多くいます。しかし、近年は農産物価格の低迷、耕作放棄地の増大、イノシシによる被害の増加などにより、農業を取り巻く現況は厳しいものになっています。
いすみ市における人口の減少、少子高齢化は著しい速さで進んでおり、今後移住者が減少すると活用されないまま放置される空き家もますます増えていくでしょう。劣化のある空き家は、市で設けている「住宅リフォーム補助金交付制度」を利用して賃貸または売却物件として活用するという方法もありますが、金銭面や相続の問題等により難しいケースも多いでしょう。
空き家は手入れしないまま放置すると「特定空家等」に指定され、税金が高額になるということもあります。管理が困難で、活用方法も見つからない場合は、解体も考慮するべきと言えます。
この記事で紹介した解体費用の相場等を参考に、いすみ市の解体業者から見積もりを出してもらい、解体の検討をすることをおすすめします。
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