解体工事の工期目安とは?作業工程や工期が遅延する理由なども解説!

解体工事の工期目安とは?作業工程や工期が遅延する理由なども解説!

解体工事に関して、目安となる工期はあるのかどうか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、解体工事の工期に注目をして、その目安について具体的に解説を行っていきます。建物の面積や構造別によって工期が変わることもあります。また、基本的な作業工程や工期が遅延する理由も取り上げていきます。工期を遅延させないために施主としてできることも紹介していきますので、どうぞ参考にしてください。

解体工事の工期目安

それでは早速、解体工事の工期目安について解説していきます。建物や家屋の解体工事は絶対この期間で終わるというものではありませんが、それでも一定の目安は存在します。建物面積による違いや構造別による違いなど、さまざまな確度から工期の目安を判断することができます。

実際に、解体工事の工期はどれくらいが目安となるのか確認していきましょう。

建物面積による違い

まずは、建物面積による工期目安の違いについて確認します。建物や家屋にはそれぞれの色や形があるように、面積にもばらつきがあります。大きくなればなるほど工期も長くなりやすいですし、小さな建物であれば比較的短い期間で解体工事を終えることができます。その一般的な目安について、以下の表にまとめていきます。

家屋や建物の面積 工期の目安
10坪程度(約33 ㎡)=小屋・納屋・倉庫など 2日~3日
80㎡前後 1週間~10日
200㎡前後 2週間~20日
200㎡以上 1ヶ月以上

建物面積による解体工期の目安としては、上記の通りです。これらは単純に建物の面積だけで算出している工期の目安であり、構造などは全く考慮していません。

また、天候が悪いとその分工期も延びることになります。その他の要素を排除して、順調に工事が進んだ場合の目安です。1つの参考として頭に入れておくことがおすすめです。

ビル解体の工期

続いては、ビル解体の工期について確認していきます。ビルは小さなものから大きなものまで、面積や構造にも違いがあります。大型重機や大型ダンプが使えるという前提で、その違いを考慮した工期の目安をまとめてご紹介します。

構造と延床面積ごとに解体工期の目安を提示します。

S造ビル(鉄骨造ビル)

延床面積 工期の目安
50坪 10日~15日
100坪 20日~30日
300坪 40日~50日

RC造ビル(鉄筋コンクリート造ビル)

延床面積 工期の目安
50坪 15日~20日
100坪 30日~40日
300坪 50日~60日
500坪 70日~80日

SRC造ビル(鉄骨鉄筋コンクリート造ビル)

延床面積 工期の目安
50坪 30日~50日
100坪 60日~80日
500坪 90日~120日

以上が構造別、面積別に見たビル解体工期目安となります。これらの目安に関しても順調に工事が進んだ場合の計算であり、天候やその他の問題によって工期が延びることがあります。そのため、スケジュールは余裕を持って立てておくことが重要です。

構造別に見る解体工期

最後に、構造別の解体工期の目安について確認していきます。ビル解体の際も構造別に目安が異なることを取り上げましたが、ビルに関わらず構造の違いによって工期の目安も変わっていきます。

ここでは、延床面積25坪(約80㎡)程度の家屋を念頭において工期目安をご紹介します。

建物の構造 工期の目安
木造 3日~10日
鉄骨造 10日~20日
鉄筋コンクリート造 2週間以上

上記が構造別に見た場合の解体工期目安となります。木造の建物は比較的解体を行いやすく、鉄骨造や鉄筋コンクリート造に関しては、解体に時間がかかる傾向にあります。

実際に家屋や建物を解体する場合は、解体業者からの話をしっかりと聞くことが大切です。ここまで紹介してきた工期の目安を参考にしながら、具体的なスケジュールについて検討していきましょう。

解体工事の基本的な工程

ここからは、解体工事の基本的な工程について解説していきます。建物や家屋を解体する場合は、一定の工程に基づいて工事が行われることになります。スケジュールを把握するという意味でも、どういった工程で工事が進んでいくのか理解しておくことが有効です。

施主自身が関わる工程もあり、業者とのスケジュール調整を行うことも求められます。基本的には解体業者主導で進められていくことになりますが、その一連の流れについて確認していきましょう。

工事内容の確認

解体工事の基本的な工程として、最初に工事内容の確認が行われます。いわゆる見積書や契約書を業者側から提示してもらい、現地調査も含めて具体的にどういった工事を行っていくのかすり合わせを行う段階です。

施主としても、提示された契約で良いのか、工事内容について気になる部分はないかといったところに注目してコミュニケーションを取ることが大切です。何か不安に思うことや疑問に感じることがあれば、その場で解決するようにしましょう。

契約書にサインをしたら、基本的にはその内容で工事が進められていくことになります。解体工事前の最終確認の場として、適切な対応を取ることがポイントです。

近隣住民への挨拶

工事内容の確認を終えたら、続いて近隣住民への挨拶を行います。解体工事期間中は、騒音や振動、粉じんの飛散や道路の利用など、少なからず近隣の方々へご迷惑をお掛けすることになります。

不要なトラブルやクレームの発生を防ぐために、工事が始まる前に挨拶に行っておくのが賢明です。解体工事を行うことや工事期間、工事を行う時間帯や曜日、工事業者などを説明して住民の方々から理解を得ることが求められます。

近隣挨拶にはできる限り施主も帯同することがおすすめです。業者だけで挨拶を行ってくれることもありますが、施主も一緒に回った方がより理解を得やすくなります。その際に粗品などを持参していくと、より理解や協力を得やすくなるでしょう。

解体工事中にトラブルやクレームが発生すると、スケジュール遅延の原因にもなります。事前に対処する方法として、近隣挨拶を重視することがポイントです。

外構解体

ここからは、実際の解体工事へと移っていきます。近隣挨拶を終えたら、いよいよ工事の開始となり、最初に外構解体から進めていくことになります。

外構解体とは、門や塀、柵といった建物本体の周囲を囲んでいる構造物を撤去する工事のことを指します。最初に外枠を撤去することで、重機やトラックの搬入経路を確保することが狙いです。

作業をスムーズに進めていくために、外構解体から行うことが解体工事の基本です。

足場や養生の設置

外構解体を終えることができたら、足場や養生の設置へと移っていきます。足場や養生は解体工事を安全に進めていくために必要なものであり、丁寧に設置することが求められます。

解体工事は高所での作業になることも多く、その際に足場が役立ちます。また、近所への騒音や粉じんの飛散防止につなげるために、養生を丁寧に設置します。

建物の周囲をぐるっと囲うような形で、本体解体の下準備を行うのが養生の設置です。どちらも解体工事には欠かせないものとして、基本的な工程に含まれています。

屋根などの撤去作業

足場や養生の設置を終えたら、屋根などの撤去作業へと移っていきます。解体工事の基本として高い所から低い所に向かって工事を進める傾向があります。最初に屋根瓦や屋根ふき材などを撤去することで、その後の本体解体へとつなげていきます。

屋根の撤去作業に関しては高所での作業となり、一定のリスクも伴います。そのため、作業員は命綱を身につけて、手作業で慎重に解体を進めていくことになります。

高所から落下すると大きな事故につながりますし、工事が中断する原因になることもあります。そうしたことがないように作業員としても万全を期した中で、撤去作業を進めることが求められます。

ガラスや内装材の撤去

解体工事の基本的な工程として、続いてはガラスや内装材の撤去を行います。ガラスや内装材の撤去に関しても基本は手作業で行うことになります。

半日から1日程度かけて撤去作業を行うことが多いです。解体工事においては、建設リサイクル法の規定に伴って分別解体することが義務付けられています。

建設リサイクル法

建設工事で発生する廃材の再資源化を義務づけた法律。特定建設資材にかかる分別解体等、及び特定建設資材廃棄物の再資源化の促進などを目的に制定。

建設リサイクル法の規定によって、アスファルトやコンクリート、木材やガラス製品など、それぞれの資材に応じて分別解体をする必要があります。ガラスや内装材の撤去に関しても、窓ガラスやサッシ、蛍光灯やガラス、安定器や畳、土壁や石膏ボードなど、細かく分別した形で撤去を進めることが求められます。

そのため、原則として重機を使うことはできず、手作業での解体となります。その分時間もかかりますが、慎重かつ丁寧に作業を進めることが重要です。

構造体撤去

ガラスや内装材の撤去まで終えることができたら、続いては構造体の撤去へと移っていきます。構造体の撤去とは、内装材が取り払われてむき出しになった柱や梁などを解体する作業のことを指します。

こちらは重機を使って解体することが多く、複数日をかけて作業を進めていくことになります。木造家屋であれば2日程度で終わることもありますが、鉄筋コンクリートや鉄骨家屋の場合は、5日程度かかることもあります。

構造が頑丈であればあるほど、撤去にも時間がかかります。柱や梁を撤去してしまうことで、その後の建物本体の解体も行いやすくなります。

重機を使用した工事になるので、作業員としても安全を最優先にしながら作業を進めていくことが求められます。

建物本体の解体

続いては、いよいよ建物本体の解体へと移っていきます。解体工事と聞くと建物本体を解体することだと思う方も多いですが、実際にその段階に来るまでにはさまざまな工程があると理解しておくことが重要です。

いきなり建物本体を解体するのではなく、その前段階の工程があってようやく本体を解体するということです。そのため、この段階に来るまでに相応の時間がかかることも理解しておきましょう。

建物本体の解体に関しても、基本的には重機を使ってどんどん取り壊していくことになります。建物の構造や面積によって作業日数も変わっていきますが、一番メインになる作業であることは間違いありません。

また、建物本体を解体している時が、一番騒音や振動、粉じんの飛散などがひどくなります。近隣住民たちへの影響にも配慮しつつ、早朝や夕方の作業は控えることが賢明です。

人が少ない日中の時間帯を狙って作業をすることで、近隣へのご迷惑をなるべく回避することが重要です。この辺は、施主としても解体業者と取り合って協力してもらうようにしましょう。解体業者としても理解している部分ですが、どうしても作業が遅くなってしまうことがあります。その際の優先順位のつけ方などをあらかじめ話し合っておくことも大切です。

基礎の掘り起こし

建物本体の解体を終えることができたら、基礎の掘り起こしへと移っていきます。家屋や建物は単純に土地の上に建てられているのではなく、基礎と呼ばれる土台の上に建てられています。基礎があることによって、建物の安定感を保つことができています。

基礎スラブや捨てコンクリート、べた基礎など、さまざまな呼び方がありますが、いずれにしても建物を支えている基礎の部分を撤去して解体工事が終了します。最後の部分まで丁寧に行うことが重要であり、土地をきれいな状態に戻すことが求められます。

ただし、解体現場に新しく建物や家屋を建てる場合、例外的に基礎を残しておくこともあります。その辺は、解体業者との話し合いのもとで最終的な結論を出すようにしましょう。

基本的には基礎の掘り起こしまで終えて、解体工事の完了となります。

地表のガラや木材の破片の撤去

基礎の掘り起こしまで終えると、解体工事と呼ばれる部分は実質的に終了です。ここからは、後片付けや清掃といった段階に移行していきます。まずは、地表のガラや木材の破片を撤去する作業を行います。

解体工事を行うと、コンクリートのガラや木材の破片が大量に発生します。それらをそのままにしていてはいけないので、拾い集めてきれいな状態にすることが重要です。これは手作業で行うことになり、半日程度の時間がかかることが一般的です。

整地と清掃

続いては、整地と清掃作業へと移っていきます。解体工事を終えた現場について、その土地はデコボコの状態になっています。そのままの状態にしていては土地としての価値が低下し、再利用をすることができません。

そこで土地をきれいにならす整地作業を行います。整地用の作業者を使うことも多く、人の足によって現場を踏みならすこともあります。場合によっては除草剤をまいて、雑草が生えないようにすることもあります。

また、人の立ち入りを避けるために、ロープや看板を設置して掲示を出すケースも少なくありません。人が立ち入ってしまうと、せっかくならした土地が再びでこぼこになってしまう可能性があるからです。

そうした工夫を凝らしながら土地をきれいにすることができたら、清掃作業へと移っていきます。解体工事を通して排出されたゴミや汚れなどについては、解体業者の責任できれいにする必要があります。特に道路は一般の方も利用する場所であり、元通りの状態に戻すことが求められます。

施主としても協力できる部分は協力しつつ、できる限り解体工事前の状態を取り戻すように努力しましょう。

近隣挨拶

整地や現場周辺の清掃まで終えることができたら、最後に再び近隣挨拶をして工事の完了となります。数日程度で終わる工事であれば挨拶しなくても問題ありませんが、1ヶ月以上に及ぶ工事など、期間が長くなった場合は完了の挨拶をすることがおすすめです。

工事中は振動や騒音、粉じんの飛散や道路の利用などでご迷惑をお掛けすることになります。普段とは異なる日常生活にストレスを抱えていた住民がいることも想定されます。

そうしたご迷惑やストレスをお掛けしたお詫びとして、工事完了の挨拶をすることに価値があります。同時に工事にご協力いただいたことに対する感謝の気持ちを伝えることで、施主としての務めを果たすことが大切です。

工期が遅延する理由

ここからは、工期が遅延する理由に焦点を当てていきます。解体工事は当初予定していたスケジュール通りに進むこともあれば、何らかの理由でスケジュールに遅れが発生することもあります。

天候による遅延や地中埋設物の発見、近隣トラブルの発生や立地条件による遅延など、さまざまな事象が生じることによって工期も遅れていきます。その1つ1つの事象や理由について、理解を深めていきましょう。

天候による遅延

まず、工期が遅延する理由として天候を挙げることができます。解体工事は外で行う作業でもあり、天候とは切り離して考えることができません。雨や雪、台風などの発生によって工事が遅延することも多いのが実情です。

雨が降っても工事を行うことは可能ですが、連日雨が降り続けると足元が柔らかくなって、重機が動かせない事態になることもあります。雪が降った場合も同様で、足元が緩くなる他、雪が積もると重機を思うように動かせないこともあります。そうなると、作業員の危険性も高まるため、一時的に作業を中断することがあります。

天候との兼ね合いによって、以下のような時期は特に遅延が発生しやすくなります。

  • 梅雨シーズンの6月から7月にかけて
  • 台風シーズンの9月から10月にかけて
  • 大雪が発生しやすい12月から2月にかけて

雪が積もった場合は、除雪作業が必要になることもあります。そうなると除雪作業に時間を取られて、肝心の解体工事が進まないというケースも出てきます。梅雨時や台風の多い時期もそうですが、積雪地域では真冬の解体工事もできるだけ避けることが賢明です。

いずれにしても最も大切なのは安全に工事を進めることであり、工期を守るためにリスクを犯せば良いというものではありません。気候変動によって工期が遅れる可能性があることを、施主としてもあらかじめ認識しておくことが大切です。

地中埋設物の発見

天候による工期の遅延の他にも、地中埋設物の発見によって工期が遅れることがあります。地中埋設物は主に基礎の下に埋まっていることが多く、基礎を掘り起こした段階で見つかることも少なくありません。

もともと、工事開始前に図面等を確認してわかる地中埋設物であればそれほど問題ありません。埋設物を撤去する工程も含めたスケジュールを作成するからです。

一方で、工事が始まってから見つかった地中埋設物に関しては、当初のスケジュールには含まれていないので、工期が遅延する原因となります。古い建物や家屋を解体した場合、中には以前使用されていた古井戸が見つかるといったケースもあります。

そうした地中埋設物が見つかると、それらを処理するために余計に時間がかかってしまいます。場合によっては、コンクリートの塊や瓦、その他のゴミが埋まっていることもあります。そのままにしておくと不法投棄と見なされてしまうこともあるので、確実に撤去する必要があります。

このような形で工事中に地中埋設物が見つかった場合も、工期が延びることを覚悟しておく必要があります。

近隣トラブルの発生

工期が遅延する理由として、近隣トラブルの発生を挙げることもできます。解体工事では騒音や振動の発生、粉じんの飛散や道路の利用などによって、近隣住民の方にご迷惑をお掛けすることになります。

そのため、事前に挨拶に伺っておくことが重要ですが、挨拶をしていても、どうしてもトラブルやクレームが発生することがあります。近隣住民の方にとっては、普段とは異なる生活環境になることからストレスも溜まりやすく、ちょっとしたことでクレームを言いたくなる気持ちになることがあります。

クレームやトラブルが発生すると、それに対処するために一時的に工事がストップしてしまうことがあるのも現実です。解体工事を通して隣の家の塀にひびを入れてしまったり、庭木を一部撤去してしまったりすると、さらに余計なトラブルにつながります。

解体業者としても細心の注意を払って工事を進めていますが、それでも不注意によって隣の所有物に傷や汚れをつけてしまうことがあります。ここは、解体業者としても注意が求められる部分です。

施主としても事前に丁寧に挨拶をして、少しでも住民の理解や協力を得られるように尽力することがポイントです。それでもなお、クレームやトラブルが発生してしまう可能性があることを理解しておきましょう。

立地条件による遅延

立地条件による遅延も工期遅延の理由として挙げることができます。例えば、解体現場へ向かう道が極端に狭く、重機やトラックが通れないというケースもあります。あるいは、道路と建物の高低差が大きくて重機が現場に入り込めないという事態もあり得ます。

そうした事象が発生すると、重機を使った作業ができずに全て手作業による解体工事となってしまいます。重機やトラックの搬出入に関しては、事前の現地調査の段階で対応できるかどうか判断してもらうことができます。

その時点で重機を使えると判断されれば、大幅な遅延が発生する可能性も低くなるでしょう。しかし、重機を使えないと判断された場合は手壊しでの作業となります。

そうなると、思っていた以上に時間がかかる、なかなか作業が進まないといった事態が発生することも考えられます。この場合は工期が延びることで費用が高くなることもあるので、見積もりの段階で業者ときちんと話し合っておくことが大切です。

手壊しでの作業

立地条件による遅延でも触れましたが、手壊しでの作業となった場合も工期が遅延することがあります。本来、解体工事は重機を使って一気に取り壊していくことが一般的ですが、何らかの事情で重機が使えなくなってしまうと、手壊しで解体を進めていくことになります。

全て手作業で行うことになると、重機を使用した場合よりも工期が長くなるのは仕方ありません。作業日数が延びる分、人件費が高騰することも多く、場合によっては2倍以上の解体費用がかかることもあります。

建物の一部は重機で解体できても、手壊しでの作業を余儀なくされることがあります。その場合も工期遅延につながる可能性があります。いずれにしても、工期が延びる原因の1つとして手壊しでの作業もあることを認識しておきましょう。

大幅な遅延には損害賠償請求を

さまざまな理由や事象によって工期が遅延する可能性がありますが、大幅な工期遅延には相応の対応をすることも大切です。工期遅延自体は止むを得ないことであり、解体工事においてはよく見られるケースです。

しかし、あまりにも長すぎる工期の延長には疑いの目を持つことも必要です。例えば、工事中に地中埋設物が見つかった場合、悪徳業者の中にはわざとゆっくり撤去するようなケースもあります。

何日も工期を延ばすことで人件費を稼ぎ、追加費用を請求して会社の利益にしようという考えが働くためです。地中埋設物の発見に限らず、スケジュールをどんどん後ろ倒しにしていき、追加費用を請求しようとする業者もあります。

解体工事の実績がある会社であれば、おおよそのスケジュールは見当がつきますし、工期が延びるとしてもおおよその判断をすることは可能です。事前に工期が延長した場合の追加費用の規定や、どういったケースで延長するのか説明してもらうことが大切です。

解体後に新築工事を予定している場合、解体工期が遅延することで新築工事のスケジュールにも影響が出てくる可能性があります。その場合は、損害賠償請求をすることもできます。契約書を締結する段階で、「工事の遅延日数に応じた遅延損害金を支払う」という取り決めをしておくことで、損害賠償請求の対象となります。

業者側の都合で工期が遅延していることがわかった場合は、立件も視野に行動することがポイントです。施主としても定期的に業者とコミュニケーションを取って、工事の進捗状況を確認するようにしましょう。

工期を遅延させないためのポイント

ここからは、工期を遅延させないためのポイントについて確認していきます。上段でもご紹介したように、さまざまな理由や事象によって工期が遅れることがあります。天候などの仕方ない部分もありますが、できればスケジュール通りに工事を終えて欲しいというのが施主の本音でしょう。

そこで、施主としてできる工期を遅延させないための行動や考え方について取り上げていきます。解体工事自体に協力することはできませんが、それ以外の部分でできることがあれば積極的に取り組んでいきましょう。

スケジュールに余裕を持つ

工期を遅延させないためのポイントとして、まずはスケジュールに余裕を持つことが大切です。工事の依頼をしてから実際の解体工事に入るまでは1ヶ月から2ヶ月程度かかることもあります。

工事自体は2週間程度で終わっても、事前と事後にやることが多いのも実際のところです。したがって、できるだけ前もって工事の依頼をすることで、余裕を持ったスケジュールの中で対応してもらうことが重要です。

そうすることで、業者側としても余裕を持った段取りをして解体スケジュールを組むことができます。工事直前になって慌てて業者を選ぼうとすると、悪徳業者に引っ掛かったり大きなトラブルにつながったりする可能性も高まります。

施主としては建物や家屋を解体することが決まった時点で、できるだけ早く業者選びを進めていくことがポイントです。

不用品の処分は自分で行う

不用品の処分を自分で行うことも、工期を遅延させないために必要なポイントです。解体する建物に不用品や残置物が残っていると、その分の処理時間が加算されることになります。場合によっては、追加費用請求の対象になることもあるので注意が必要です。

家電製品や棚、植木など、自分たちで整理できるものはあらかじめ整理しておくことが大切です。不用品回収業者に回収を依頼したり、クリーンセンターに持ち込んだり、行政の粗大ゴミ回収を利用したりするなど、計画を立てて処分を進めていくことが大切です。

工事が始まってからもなお不用品が残っていると、その分工期が遅延すると考えておくのが賢明です。

解体工事の季節を考慮する

工事の遅延をなくすためのポイントとして、解体工事の季節を考慮することも挙げられます。本文中で天候によって工期が遅延することがあるとご紹介しましたが、それを逆手にとって季節を選ぶことで遅延を防ぐことができます。

梅雨時や台風が多い季節、雪が多い季節などを避けて工事を依頼することで、天候や自然災害による工期遅延を減らしやすくなります。天候については自然現象でもあり、完全に読むことは難しいです。

それでも夏場に雪が降る可能性は低いように、一定の季節性を判断することは可能です。できるだけ天候が安定している時期を選ぶことで、予定通りに工事が終わる可能性を高めることができます。

進捗確認を欠かさない

日々の進捗確認を欠かさないことも、工期遅延を防ぐためのポイントとして挙げられます。天候や地中埋設物の発見、その他想定外の事象が発生することによって、進捗に遅れが生じることがあります。それ自体はさほど問題ではありませんが、具体的にどれくらい遅れそうなのか、いつまでに工事を完了できそうなのか確認しておくことが大切です。

悪徳業者の場合はわざと工期を遅延させることもあります。そのことに気づくためにも、定期的にコミュニケーションを取って進捗確認をすることが重要です。

話を聞いていく中で不審に感じたり違和感を覚えたりすることもあるでしょう。そうしたことに対しては、徹底的に追求することが大切です。工期が遅延することによって最終的に不利益を被るのは施主です。無用な追加費用の請求を拒むという意味でも、業者とのコミュニケーションを密に取っておくことがポイントです。

近隣住民への配慮

工期を守るために近隣住民への配慮も欠かさないようにしておきましょう。解体工事中は、近隣住民からのクレームやトラブルによって工期が遅延することもあります。クレームやトラブルを防ぐために事前挨拶に伺うことが重要ですが、工事が始まってからも配慮できる部分は配慮することが求められます。

特に隣の家屋の住民には気を配り、「今日から重機を使った作業をします」などと声をかけてみるのも悪くありません。また、工期が延びることがわかった段階で、改めて近隣挨拶に伺うことも大切です。

工期がどれくらい延びそうなのかを伝えるだけでも、トラブルの発生を防ぎやすくなります。工事中の近隣住民は常にストレスを抱えていると考えておき、できる限りの配慮をするように心がけましょう。

大型ビル・マンション解体工事の工期・注意点

ここからは、大型ビルやマンションを解体する際の工期や注意点について解説していきます。一軒家や比較的小さな建物を解体する場合もそうですが、大型ビルやマンションを解体する場合はより一層の注意が必要となります。

解体工事は常に危険と隣り合わせの作業でもありますが、その意識をより高く持つことが求められます。具体的な注意点や工期に対する考え方について、理解を深めていきましょう。

安全管理を徹底

まず、大型ビルやマンションを解体する際の注意点として、安全管理を徹底することが挙げられます。一般的な建物や家屋の場合もそうですが、大型ビルやマンションに関してもより綿密な施工計画を立てて、安全を重視した中で工事を進めることが求められます。

具体的には以下のような事項や行動を持って、安全管理を徹底することが大切です。

  • 管理事項の確認と防止
  • 安全作業のための打ち合わせ
  • 重機災害の防止
  • 防火管理
  • 近隣対策

それぞれの項目について具体的に確認していきます。

管理事項の確認と防止

管理事項の確認と防止に関しては、第三者災害や堕落、落下災害、火災災害の根絶、公害の防止を念頭において対策を進めていくことになります。

また、交通安全や近隣住民に対する安全性の担保、日常点検の実施といった部分も徹底します。こうした管理事項を常に頭に入れておくことで、人的被害を防ぐことを重視しています。

安全作業のための打ち合わせ

安全作業のための打ち合わせとしては、作業開始前のミーティングやKY(危険予知)活動の実施を挙げることができます。また、作業内容や作業工程に関する打ち合わせ、作業員の健康状態の確認を通して、その日1日を万全な体制で行うことができるか確認します。

これらのミーティングや活動を日々行うことで、安全管理を意識した中で作業を進めることにつながります。

重機災害の防止

重機災害の防止も安全管理においては徹底するべき事項です。具体的には有資格者による作業や始業前点検の実施、作業半径立ち入り禁止の徹底を通して、安全性を担保していきます。

防火管理

防火管理に関しては、火気危険物の使用や持ち込みの事前報告を徹底することが重視されています。また、火元責任者や監視人の選任、喫煙所の適切な設置と消火器等の機器設置も安全管理におけるポイントです。

火災の発生原因となる事象に関しては、常に細心の注意を払うことが求められます。

近隣対策

安全管理の視点においては、近隣対策を重視することも挙げられます。具体的には近隣住民への工事案内の配布や工事概要の説明、安全対策の説明などを通して安全管理を徹底していきます。

大型ビルやマンションを解体する場合は、事前に住民説明会を開催することも多く、説明会を通して安全対策を徹底する旨を伝えます。同時に住民の方々に取ってほしい行動や意識に触れることも求められます。

解体工期も長めになりやすい

大型ビルやマンションの解体工事の特徴として、解体工期も長めになりやすいことが挙げられます。規模が大きくなればなるほど、慎重かつ安全に作業を進めていくことになるため、小規模な家屋に比べて時間がかかりやすいことが特徴です。

それ自体は全く問題なく、事故やトラブルが発生するのであれば、多少時間がかかっても安全第一に作業を進めることに価値があります。

養生や足場の設置などにも時間がかかり、建物本体の解体作業自体も時間がかかります。ビルやマンションは鉄筋コンクリートや鉄骨造の構造をしていることも多く、その構造自体も作業に時間がかかる要因と言えます。

施主としては事前に解体業者からの説明を受けることになりますが、ある程度時間がかかることを想定した上で契約締結をすることが賢明です。

不測の事態に備える

小規模な家屋や建物を解体する場合もそうですが、大規模マンションやビルを解体する場合は、寄り一層不測の事態に備える必要があります。それだけ危険を伴う作業でもあり、いつ何が起きても不思議ではありません。

事故を避けるために安全管理を徹底するのは大前提ですが、それでも不測の事態が発生することはあります。解体業者を選ぶ際は、万一のことがあった場合の賠償保険に加入しているかどうか確認しておくことが大切です。

大掛かりな作業になればなるほど危険度も高まっていくので、施主としてできることをしっかりと行っておきましょう。

環境や立地によるコスト高

大型ビルやマンションの解体に関しては、環境や立地によるコスト高も避けられない部分です。大型の建物の場合は、大規模ビルや超高層マンションといったケースも少なくありません。

周辺に大型ビルやマンションが乱立している場合や人通りが多い場合などは、周辺の建物や一般市民に与える影響も考慮してコストが計算されていきます。

事故を未然に防ぐためにガードマンを配置したり、道路の通行を禁止したりすることもあります。養生や足場の設置、その他重機の使用やトラックの使用台数も増えることが想定されます。そうなってくると、人件費だけではなく機械の使用費などもどんどん高騰していきます。

大型ビルやマンションの解体に関しては、一般的な相場が当てはまらないことも少なくありません。まずは安全が最優先であることを意識して、費用が高騰することはあらかじめ想定しておくことがポイントです。

まとめ

解体工事と工期の関係に注目をして、具体的に解説を行ってきました。建物面積や建物の構造などによっておおよその工期の目安を算出することは可能です。また、解体工事には基本とされる工程があり、その工程に沿って作業が進められていくことになります。

最初に立てたスケジュール通りに工事が進むこともあれば、どうしても何らかの事情で遅れが発生してしまうこともあります。施主としてできることがあれば、少しでも協力することで遅延回避につなげることも大切です。あらかじめ工期が遅れる理由について理解しておき、できる限りの行動をすることがおすすめです。

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