解体工事で使う養生シートの役割とは?養生シートの種類や大きさも紹介!

解体工事で使う養生シートの役割とは?養生シートの種類や大きさも紹介!

家屋や建物の解体工事を依頼する際に設置してもらう養生シートについて、どんな役割があるのか疑問に思う方もいるでしょう。また、養生シートの種類や大きさについて知りたいという方も少なくありません。そこで今回は、解体工事で使う養生シートに焦点を当てて、その役割や種類、大きさなどを中心に解説を行っていきます。また、養生シートを設置した場合と設置しなかった場合の違いについて、発生しやすいトラブルにも触れながらご紹介していきます。解体工事を依頼する際の参考として、養生シートの重要性について理解を深めていきましょう。

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解体工事で使う養生シートの役割

それでは、解体工事で使う養生シートの役割について確認していきます。解体工事を行うと、騒音が発生したり粉じんが周囲に飛散したりすることがあります。それが原因で近隣トラブルやクレームの発生につながることがありますが、養生シートにはそうしたトラブルを未然に防ぐ役割があります。

養生シートを設置することで、騒音の軽減や粉じんの飛散防止、工具や資材の落下防止といった働きを期待することができます。解体現場は常に危険と隣り合わせでもあり、作業員の安全を守るという意味でも養生シートの設置は重要です。1つ1つの役割について、具体的に確認していきましょう。

騒音の軽減

解体工事で使う養生シートの役割として、まずは騒音の軽減を挙げることができます。解体工事では重機を使って大きな建物を取り壊すことになるので、作業中には大きな音が出ることも珍しくありません。工事をしているので当然と言えば当然のことですが、周辺の住民や通行人にとってはストレスを感じることがあります。

そうしたストレスからクレームや近隣トラブルに発展することも多く、解体業者や施主としては常に注意を払う必要があります。そこで役立つのが養生シートです。解体する建物の周囲をシートで囲うことによって、むき出しの状態の時よりは騒音を減らすことができます。

完全に音をなくすことはできませんが、それでも養生シートを設置しなかった時よりは音を軽減することができます。養生シートにもさまざまなタイプのものがあり、防音性能に優れた養生シートもあります。解体現場の近くに住宅やマンションなどが立ち並んでいる場合は、防音性能に優れた養生シートを使うことも選択肢の1つです。

粉じんの飛散防止

解体工事で使う養生シートの役割としては、粉じんの飛散防止も挙げることができます。家屋や建物を解体していくと、大量の粉じんやほこりが発生します。外壁などを取り壊す際に、解体現場に溜まった粉じんやほこりが一気に飛び散り、近隣住宅の家や洗濯物、車などに被害をもたらすことも少なくありません。

そうした被害を少しでも食い止めるために役立つのが養生シートです。養生シートを設置しておくことで、周囲に飛散する粉じんの量を少なくすることができます。また、粉じんの飛散防止という点では、散水をしながら作業を行うことも重要です。ほこりや粉じんを乾いた状態にしておくと、より遠くまで飛び散りやすくなります。

その点において、適度に水をまきながら作業を進めることで、粉じんが飛び散る距離を短くすることができます。雨が降った場合も粉じんは飛び散りにくくなりますが、とにかく乾いた状態を作り出さないようにすることもポイントです。

養生シートの設置だけで完全に粉じんの飛散を防ぎ切ることはできません。散水と上手く組み合わせながら飛散を防ぐことで、周辺環境に対する悪影響を最小限にとどめることができます。

工具や資材の落下防止

養生シートの役割として、工具や資材の落下防止という点も挙げることができます。足場を組んで解体工事を行う場合、誤って上から工具や資材を落としてしまうということも考えられます。特にマンションやビルなど、高いところから工具や資材を落下させて、地上にいる作業員や通行人にぶつかってしまうと大変なことになります。最悪の場合、命の危険も出てくるでしょう。

そうしたリスクを少しでも低減させるために役立つのが養生シートです。養生シートを設置しておくことで、シート外に工具や資材が落下する危険性をなくすことができます。

解体現場は常に危険と隣り合わせであり、作業員としても十分な注意を払いながら作業を進めていく必要があります。それでも、何らかの形で工具や資材が落下してしまうことがあります。その際の最後の砦となってくれるのが養生シートです。騒音や粉じんの飛散防止にとどまらず、安全性を確保するという点でも養生シートには重要な役割があります。

作業員の転落や倒壊防止

安全性を確保するという意味では、作業員の転落や建物の倒壊防止という役割も挙げることができます。解体現場の周囲に足場を設置して作業を行う場合、工具や資材が落下してしまう恐れもありますが、同様に作業員が転落してしまうリスクもあります。基本的に作業員は安全帯を使用して転落防止に努めながら作業を行うことになりますが、それでも何らかの形で誤って転落してしまう可能性があります。

上から転落してしまうと作業員自体の命も危ないですし、下にいる作業員やたまたま通りかかった通行人の安全も脅かされてしまいます。こうしたリスクに対して養生シートを設置しておくことで、養生シートの外に転落する危険性をなくし、第三者を事故に巻き込む可能性を大幅に減らすことができます。作業員としては転落しないように細心の注意を払う必要がありますが、万一の際にも助けになってくれるのが養生シートの存在だと言えます。

また、建物の倒壊を防止するという点でも養生シートが役立ちます。台風や暴風など、解体工事中に強い風が吹いてくることもあるでしょう。強い風やその他の原因によって解体中の建物が倒壊してしまう危険性もあります。内側に倒れる分には最小限の被害で食い止めることができますが、外側に倒れこんでしまうと、道路を歩いている人や通行中の車に危険が及ぶ可能性が出てきます。

また、建物が倒れたことによって発生する粉じんや破片が周囲に飛び散るということも考えられます。こうしたリスクを考慮すると、養生シートを設置しておくことの価値を理解することができるでしょう。養生シートで建物の周囲をしっかりと囲っておけば、万一建物が倒壊したとしても、外部に必要以上の危害を加える可能性を一気に減らすことができます。

養生シートの設置は近隣トラブルを避けるだけではなく、作業員や周囲の人たちの安全を確保するという意味でも大きな価値があります。そうした役割や価値を理解した上で、適切に養生シートを設置することがポイントです。

養生シートなしで発生するトラブル

解体工事で使う養生シートの役割や価値について確認してきましたが、ここからは養生シートを設置しなかった場合に発生するトラブルを取り上げていきます。養生シートに関しては、絶対に設置しなければならないというわけではなく、解体業者の努力義務の範疇に収まっています。したがって、養生シートを設置しなくても、ただちに違法行為と見なされるわけではありません。

しかし、養生シートなしで解体工事を行なった場合、さまざまなトラブルが発生することが予想されます。騒音トラブルや粉じんトラブル、工具や資材の落下なども含めて、どういったトラブルが起こるのか確認していきましょう。

騒音トラブル

まず、養生シートなしで解体工事を行なった場合、騒音トラブルが発生する可能性があります。養生シートを設置したからと言って完全に騒音を防ぎ切ることはできませんが、養生シートを設置しなかった場合、解体現場から発生する騒音が周囲に筒抜けになってしまいます。特に防音性能が高い養生シートを設置した場合と全く何も設置しなかった場合とでは、周囲の方が感じる音の大きさも変化してくることが想定されます。

施主や解体業者としては、解体現場の近くには以下のような人がいることも認識しておく必要があります。

  • 1日中自宅で過ごす主婦の人たち
  • 子育て中の母親や父親
  • 赤ちゃんや幼い子供
  • 浪人中で自宅で勉強をしている受験生
  • 夜勤明けで朝から眠ろうとしている人 etc…

商業地や住宅地の場合、騒音規制法によって解体工事は午前7時から午後7時までの間しか行うことができないようになっています。しかし、日中の間でも上記のような人たちが生活していることを考慮すると、必要以上に大きな音を出すわけにはいきません。

騒音がひどくなればなるほど、自宅でテレビを見ていても何も聞こえなくなったり、勉強をしていても集中力を欠いたりすることがあります。夜勤明けの方にとっては穏やかに眠ることすら難しくなることがあります。

そうした形で近隣住民の方のストレスが溜まっていくと、近隣トラブルやクレームの発生につながることがあります。解体業者としてはできるだけのことをやっていると示すためにも、養生シートの設置を欠かさずに行うことがポイントです。

粉じんトラブル

養生シートなしで解体工事を行うことによって、粉じんトラブルが発生する可能性も高まっていきます。解体工事中は粉じんやほこりが大量に発生することになりますが、それらの飛散を防ぐ役割として養生シートの存在価値があります。養生シートを設置することで、多くの粉じんの飛散を防止することにつなげられるからです。

しかし、養生シートを設置せずに解体工事を行なっていると、以下のようなトラブルにつながることがあります。

  • 外に干していた洗濯物がほこりまみれになって再度洗濯せざるを得なくなった。
  • 車のフロントガラスに粉じんが積もって洗車せざるを得なくなった。
  • 粉じんによって家の外壁の色がくすんでしまった。
  • 窓を開けていたら室内に粉じんが入り込んできて汚くなった。(体調も悪くなった。) etc…

養生シートを設置しないことで想定される粉じんトラブルとしては、上記のようなものを挙げることができます。こちらも、養生シートを設置したからと言って完全に防ぎ切ることができるわけではありません。

それでも、粉じんの飛散を防止するという点で養生シートを設置しておくことは重要です。解体工事中は、周辺の住民に対して洗濯物を外に干さないように依頼したり、窓を閉め切ってもらうようにお願いしたりすることも重要です。

近隣の方の理解と協力を得ることも重要ですが、解体業者としてできることをしておくことで、無用なトラブルの発生を防ぐことも求められます。

工具や資材の落下など

養生シートなしの場合、騒音トラブルや粉じんトラブルなどもそうですが、工具や資材の落下による事故やトラブル発生も懸念されるところです。マンションやビルなどの高い場所で作業をしている場合、誤って上から工具や資材を落としてしまうことがあります。

一軒家でも2階部分から工具や資材が落ちてくると、道路を歩いている人や他の作業員に危害が加わる可能性が出てきます。解体業者としては常に万全の状態で作業を行う義務があり、安全面に関しては特に細心の注意を払う必要があります。

万一、作業中の事故で第三者を被害に巻き込んでしまった場合、多額の損害賠償請求をされることは想像に難くありません。解体工事は人の命も脅かす危険性があることを認識した上で、安全には万全を期する必要があります。養生シートを設置せずに作業を行う危険性を認識して適切な行動を取ることがポイントです。

養生シートなしでも違法ではない?

養生シートなしで解体工事を行なった場合、さまざまなトラブルや事故が発生する危険性があることを理解しておく必要があります。その上で、解体業者としては養生シートを設置して作業を行うことが重要です。ただし、第三者としては注意しておきたい部分もあります。それは養生シートを設置しなかった場合でも、ただちに違法になるわけではないということです。

つまり、養生シートを設置しなかったからと言って解体工事が行えないわけではなく、解体業者が処分を受けることもありません。例えば、以下のようなケースでは養生シートを設置せずに解体工事を行う業者もあります。

  • 解体現場周辺に建物がなく、住民もいないため養生シートの必要性がない
  • 散水を行うなどして粉じんの飛散を防ぐための対策を講じている
  • 隣家との距離が極端に離れているため、騒音や粉じんによる被害が発生する可能性が低い

上記のようなケースでは養生シートを設置せずに作業を行うこともあり、違法行為と見なされることはありません。しかし、厚生労働省としては解体工事業者に対して以下のような規定を制定しています。

  • 作業現場の粉じんの許容範囲は5mg/㎥以下
  • 近隣の外気中の粉じんの許容範囲は0.2mg/㎥以下

厚生労働省が主導して上記のような基準を設けており、解体業者としても意識しながら作業を進める必要があります。また、国土交通省では騒音や粉じんの飛散防止に対する共通の仕様書も策定しており、解体業者に対して通知を行っています。共通の仕様書には、例えば、以下のような対策が盛り込まれています。

  • 防音パネルは隙間なく取り付ける。
  • 防音シートはジョイントの重ねと結束を十分に施す。
  • 養生シート等は隙間なく取り付ける。 etc…

国土交通省としては、解体業者に対して上記のような対策をするよう求めています。厚生労働省の規定も国土交通省の仕様書に関しても法的な拘束力があるわけではなく、努力義務の範疇にとどまっています。それでも解体業者としては、近隣住民や通行人といった第三者の方にご迷惑をお掛けしないようにできることをやっておくことが重要です。

トラブル防止のためにも設置を

養生シートに関しては設置しなかった場合と設置した場合で、大きな違いがあることがわかります。養生シートを設置せずに事故やトラブルが発生した場合、解体業者側が被る責任の度合いも大きくなっていくことが想像されます。最善を尽くしていてもなお事故やトラブルが起きてしまうのが解体工事であり、解体工事の恐さでもあります。

養生シートがないと、騒音トラブルや粉じんの飛散、工具や資材の落下など、さまざまなリスクが顕在化しやすくなります。養生シートを設置しなかった場合のメリットとしては、解体費用が安くなることぐらいです。

施主としても、そこまでのリスクを負って解体費用を安くする必要があるのかどうか今一度考え直す必要があります。養生シートの設置は義務ではありませんが、作業の安全性を高めるという点でも設置しておくことが無難です。無用なトラブルや事故の発生を防ぐためにも、設置することを前提に考えておきましょう。

養生シートの種類と役割

ここからは、養生シートの種類と役割に注目をして解説を行っていきます。養生シートを設置することで騒音の軽減や粉じんの飛散防止など、さまざまな効果に期待することができますが、養生シートの種類によって特性が変わってくることもあります。一言で養生シートと言っても、さまざまな種類があり役割も異なることが特徴です。

具体的には仮囲い養生や足場シート養生、鉄板養生や水まき養生、防音シートやメッシュシートといったタイプの養生シートを挙げることができます。1つ1つの養生シートの特徴や役割について確認していきましょう。

仮囲い養生

まずは、仮囲い養生について確認していきます。仮囲い養生にはさまざまなタイプがあり、以下のようなシートを活用して仮囲いをすることができます。

  • フェンスタイプ
  • ネットタイプ
  • ゲートタイプ
  • 単管を組んだ防炎シート
  • メッシュシート

仮囲い養生の場合、一般的な家屋の解体で利用することは多くありませんが、ビルやマンションといったRC造(鉄筋コンクリート造)の解体工事の際に設置されることがあります。また、解体現場の敷地が広い場合にも重宝されるタイプの養生です。

その名の通り、仮囲い養生は建物全体を覆うわけではないので、粉じんの飛散防止や防音効果にそこまで期待することはできません。仮囲い養生を設置して工事範囲を明確にすることに役割があります。工事範囲を明確にすることで、近隣住民や子供たちが不用意に解体現場に侵入することを防ぐことが仮囲い養生の特徴です。そうすることで、第三者が事故に巻き込まれるリスクを減らしています。

足場シート養生

続いては、足場シート養生について見ていきます。足場シート養生とは、足場を組んだ後に建物全体を覆うように被せるシートのことです。一般的な養生シートと言えば、足場シート養生のことを指すケースも少なくありません。それだけ馴染みがあるのが足場シート養生の特徴であり、粉じんの飛散を防いだり、工具や資材の落下を防いだりする役割があります。

仮囲い養生の場合もそうですが、強風時に足場シート養生をそのままにしておくと、養生ごと風にあおられて道路に倒れこんでしまうことがあります。風が強い時期に工事を行う場合は、メッシュ加工されたシートを使うなどして、風通しの良さを確保しておくことも大切です。

安全第一で作業を進めるために足場シート養生を設置することは効果的であり、その上で風通しも計算することができれば万全です。

鉄板養生

養生シートの種類として鉄板養生も挙げることができます。鉄板養生は敷き鉄板と呼ばれることもありますが、大型の鉄板を敷くところに特徴があります。鉄板養生には工事現場の資材搬入経路を確保したり、重機解体を行う際の重機の足場を確保したり、地盤が弱い現場の足場を確保したりする役割があります。

さまざまな目的で活用されるのが鉄板養生であり、解体業者によっては積極的に活用するケースがあります。

水まき養生

続いては、水まき養生についてご紹介します。水まき養生とは、解体工事を行う際に散水することを指します。特に建物の周囲にシートを設置するわけではなく、水をまくことによって粉じんの発生や飛散を最小限に抑える効果に期待することができます。

足場シート養生や仮囲い養生と組み合わせて水まき養生を行うことで、粉じんの飛散によるトラブルの発生を限りなく抑えることができます。ほこりが発生しやすい建物や木材、コンクリート片などを取り壊す際にも効果的です。

また、アスベスト含有建材を除去するアスベスト工事に関しては、アスベストが周囲に飛散しないように最大限の注意を払う必要があります。その際に重宝されるのも水まき養生です。建材を十分に湿らせることで、必要以上に粉じんやアスベストが飛び散ることを防ぐことができます。地道な取り組みではありますが、作業員としても水まき養生の重要性を認識して行動へと移していくことがポイントです。

防音シート

養生シートの種類としては、防音シートを挙げることもできます。防音シートは解体工事の中でもよく使われるタイプのシートであり、銀色か黒色をしていることが多いものです。厚さとしては0.5ミリから1ミリ程度となっていることが多く、防音シートで適切に建物を覆うことによってしっかりとした防音効果にも期待することができます。騒音が発生しやすい現場や住宅が密集している地域などでは、おすすめのシートです。

また、防音シートの特徴として、シートの表面に「防音シート」や「遮音シート」と書かれていることがほとんどです。そのため、第三者から見た場合もすぐに防音シートであることがわかります。防音シートの場合は、穴が開いておらずメッシュ加工になっていないことも特徴です。そのため、粉じんの飛散防止という点でも高い効果を発揮します。

騒音や粉じんの飛散はトラブルにつながりやすい事象でもあります。そうした事象を防ぐという意味で、防音シートの活用も効果的です。

防音パネル

防音シートの他に、防音効果を期待できるものとして防音パネルを挙げることもできます。防音パネルとは板状になった頑丈なパネルのことです。防音シートの場合は布状であることが特徴なので、板状という部分に防音シートとの違いがあります。

防音パネルはビルやマンションなど、比較的大きな建物の解体工事を行う場合に使われることが多くなっています。防音パネルは防音シートよりも密度が高いつくりになっているので、音漏れしにくいところが特徴です。

ただし、防音パネルは防音シートよりも値段が高めに設定されています。そのため、一般的な家屋の解体工事で使用されることはそれほど多くありません。ビルやマンションなど、規模の大きな工事で、周囲に与える影響が大きいと判断された場合に防音パネルが使われることがあります。

メッシュシート

養生シートにはさまざまなタイプがあるわけですが、メッシュシートもその1つとして挙げることができます。メッシュシートとは、メッシュ生地でできたシートのことを指し、風を通すところに最大の特徴があります。メッシュシートの場合は、防音シートのような厚手のビニールのような素材でできているわけではありません。

一般的なビニール素材のシートの場合、風を通すことがないので強風が吹くと風にあおられて大事故につながる危険性もあります。その点において、メッシュシートの場合は上手く風を通すことができるので、強風が吹いてもそれほど影響を受けることがありません。強風でシートが動いて足場が崩れるといった危険性も回避しやすいところが魅力的です。

一般的な解体工事でメッシュシートが使われることはそれほど多くありませんが、台風などが多い時期にはメッシュシートを使って建物を囲うことがあります。強風によって建物や足場が倒れないことを優先させたい場合は、メッシュシートの活用がおすすめです。また、海沿いの地域など、海風が吹いてくる場所で解体工事を行う場合もメッシュシートを使って強風対策をすることがあります。

防炎シート

養生シートの種類として最後にご紹介するのは防炎シートです。防炎シートとはその名の通り火に強いタイプのシートであり、防炎加工が施されているところに特徴があります。万一、解体工事中に火災が発生してしまった場合でも、周囲に飛び火するのを防いでくれるのが防炎シートの魅力です。

一般的な家屋を解体する際に使用されることは多くありませんが、鉄筋コンクリートでできている住宅やビル、マンションなどを取り壊す際に活用されることがあります。鉄筋コンクリート造の建物を取り壊す場合、電気を利用して溶断を行うことがあります。その際に火花が飛び散って周囲に燃え広がってしまう可能性があります。そうしたリスクを排除するために防炎シートが活用されます。

解体工事中に火災が発生すると、騒音トラブルや粉じんトラブルといったトラブルとは比にならないほどのご迷惑をお掛けすることになります。解体作業員も含めて人命に関わる危険性も出てきます。そのようなリスクを避けるために、防炎シートを使った方が良いケースもあります。

養生シートの大きさや費用

ここからは、養生シートの大きさや費用に注目をして解説を行っていきます。養生シートにはさまざまなタイプがあることをご紹介しましたが、大きさや費用にも特徴があります。実際に養生シートを設置するのは解体業者となりますが、施主としても一定の知識を入れておいて損はありません。

養生シートの大きさの目安や費用目安について、理解を深めていきましょう。

養生シートの大きさ

まずは、養生シートの大きさから確認していきます。養生シートは、基本的に単管と呼ばれる鉄のパイプ状のものに取り付けて建物の周囲を囲んでいくことになります。大きさに関しては、以下のものが主流となっています。

  • 1.8m×3.6m(建設業界では一間二間と呼ばれる)
  • 1.8m×5.4m(建設業界では一間三間と呼ばれる)

上記の大きさが養生シートの主流となっており、1枚あたり1,500円程度で手に入れることができます。解体工事で使う養生シートについては、消耗が激しい備品でもあり、定期的に買い換えることが少なくありません。重機や木材で少しでも引っ掻いてしまうと破れてしまうことがあります。そのため、月に10棟前後の解体工事を行う業者では、月に1回から2回程度養生シートを買い替えることもあるのが実際のところです。

養生シートを使う枚数として、延べ床面積が30坪程度の建物であれば、3面に養生を設置して15枚から20枚程度使用することが一般的です。1枚1枚の養生シートを丁寧に組み合わせていくことで、防音効果や粉じんの飛散防止効果につなげることができます。

養生シートは消耗品でもあり、丁寧に使っていてもどこかで買い換えなければならない時期がやってきます。施主としては消耗が激しいことを理解した上で、必要に応じて費用負担があることを把握しておくことが大切です。

養生シートの費用目安

続いては、養生シートの費用目安について取り上げていきます。一般的な養生シートであれば、上記でもご紹介した通り、1枚あたり1,500円程度が相場となります。養生シートにはさまざまな種類があり、種類に応じて費用が変わってくることもあります。種類ごとの費用目安について、以下の表にまとめていきます。

養生シートの種類 費用相場
足場養生シート 1,500円~2,000円程度/1㎡
仮囲い養生 2,000円~2,500円程度/㎡
鉄板養生 40円~500円程度/1枚
防音シート養生 2,000円~5,000円/1枚
水まき養生(高圧散水機使用時) 300円~400円/1㎡

種類ごとの養生シートの費用目安としては、上記のような形となります。一般的な費用相場に加えて、シートを設置する面積やサイズ、材質などの諸々の条件によって金額が変わってくることがあります。また、業者によっては養生シートをレンタルして使うケースもあります。その際も一般的な費用相場と変わってくることがあります。

いずれにしても、まずは見積もりを行った上で正確な養生シートの費用を把握することが重要です。

養生シートからわかる解体業者の質

ここからは、養生シートからわかる解体業者の質について確認していきます。養生シートにはさまざまな種類や大きさがありますが、それらを使用する解体業者の質にも注目することがポイントです。解体工事を依頼する施主としては、できれば何事もなく穏便に工事を終えて欲しいと思うのが自然な考え方でしょう。

そうしたニーズを満たすために、養生シートをチェックすることで解体業者の質を図ることができます。契約前に養生シートを見せてもらえるようであれば、見せてもらうことがおすすめです。あるいは、他の工事現場を案内してくれることもあるでしょう。そうした機会を狙って、養生シートをチェックする習慣をつけておくことが有効です。その際の判断基準について確認していきましょう。

壊れた養生シート

まずは、壊れた養生シートを使う解体業者の質から確認していきます。養生シートは、一度購入すれば永続的に使い続けられるというものではありません。繰り返し使っていくことで汚れや破損も目立つようになり、いずれは使い物にならなくなる時が来ます。いわゆる消耗品の1つであり、ある程度使って汚れや破損が目立つようになってきたら、買い替える必要があります。

しかし、中には壊れた養生シートや状態の悪い養生シートをいつまでも使い続けるような解体業者が存在します。シートが破れていればそこから粉じんが飛散してしまいますし、防音シートの場合は防音効果も薄れてしまいます。したがって、状態の悪い養生シートを使い続けることは決して得策ではありません。

それでも、そういったシートを使い続ける業者は、単純に安全に対する意識や周囲に対する配慮が欠けていると言わざるを得ません。工事中に壊れてしまった養生シートをそのまま使い続けるのは仕方のない部分もありますが、最初から壊れた養生シートを使う場合は要注意です。

そうした業者は解体工事に伴うトラブルを起こしやすく、第三者への対応もずさんになる可能性が高いと考えられます。壊れた養生シートや状態の悪い養生シートを平気で利用するような解体業者は避けることがポイントです。

古くても状態が良い場合

続いて、古くても状態の良い養生シートを使う業者の質について解説していきます。壊れた養生シートや状態の悪い養生シートを使う業者は避けた方が良いですが、古くても状態が良い場合は避ける必要はありません。

もちろん、新品できれいな養生シートを使ってくれるのが一番ですが、解体業者としてはそう何度も何度も買い替えができないという実情があります。何回か使うと古くなってきて色あせてきてしまうこともありますが、それでも状態が良いということは、その業者が養生シートを丁寧に取り扱う業者だと判断することができます。

同様に、その他の工事用品も含めて道具を大切にして工事を行う業者だと考えることも可能です。腕の悪い業者の場合、廃材で養生シートを傷つけてしまったり、重機の扱いを誤ってシートを破ってしまったりすることも珍しくありません。そうした中で養生シートの使用回数が多くても状態の良さをキープしているということは、それだけ腕が良いと考えることができます。

ある程度使い古してきて、汚れや破損が目立つようになってきたら養生シートを買い換えることが求められますが、古くてもまだまだ使えるものであれば無理に買い換える必要はありません。同じ養生シートを長く使い続けられる業者はそれだけミスが少ないということでもあり、信頼して工事を任せることができます。

また、工事で使う道具を大切に取り扱うということは第三者に対する対応にも期待が持てます。万一、トラブルやクレームが発生した場合でも、丁寧な対応でその場を落ち着かせてくれる可能性があるでしょう。古くても状態の良い養生シートを使う業者は、さまざまな点から好感を持つことができます。

シートに描かれた会社名をチェック

養生シートの見栄えや状態という点では、シートに描かれた会社名をチェックすることも効果的です。シートに会社名を入れていない業者も多いですが、中には養生シートに会社名を描いている業者もあります。

養生シートに会社名を描くということは、工事現場で自分たちの会社名を第三者にも公表していることになります。それだけ自分たちの工事に自信があってクレームが少ないことの裏返しだと考えることができます。

腕に自信がなく、トラブルやクレームが多い業者であれば、わざわざ第三者に見える養生シートに会社名を入れようとは思わないでしょう。また、養生シートは消耗品でもあり、買い換えるたびに会社名を入れてもらうのは余計なお金がかかってしまいます。

その費用を惜しまずに会社名を入れるということは、その業者が儲かっているからだと考えることもできるでしょう。利益が上がっている業者であればより多くの工事を請け負うことが可能となり、作業員の技術も高まっていくという好循環が生まれます。

ちょっとしたことではありますが、養生シートに会社名が描かれているかどうかチェックしてみるだけで、これだけの考え方をすることができるようになります。本当に信頼できる業者に解体工事を依頼したいと考えている場合は、養生シートのちょっとした部分に気を配ることがおすすめです。

丁寧に設置することが重要

養生シート1枚からさまざまな情報を読み取ることができるわけですが、最も大切なのは養生シートを丁寧に設置することです。どんなにきれいでしっかりとした養生シートを保有していても、設置の仕方がずさんだとその効果が薄くなってしまいます。

上下違う向きで設置していたり、シートとシートの間に隙間があったり、建物全体を覆うことができていなかったりしたら、養生シートを設置している意味が薄れていきます。足場とシートのサイズが合っていない場合なども同様ですが、シートの見栄えだけではなく貼り方にも注意を払う必要があります。

ここは解体業者の腕の見せ所であり、解体工事中のトラブルやクレームの発生を少しでも減らすという意味でも重要な部分です。優秀な業者であればあるほど、養生シートの設置も丁寧に行います。反対に養生シートの設置がずさんな場合、他の作業も丁寧さに欠ける可能性が出てきます。

何事も丁寧に行うことが重要であり、その一旦として養生シートの設置の仕方を確認することがポイントです。解体工事は常に危険と隣り合わせの作業でもあり、作業員やその他の人たちの安全を確保するという意味でも養生シートを丁寧に設置することが求められます。

まとめ

解体工事と養生シートの関係に注目をして、具体的に解説を行ってきました。解体工事で養生シートを設置することは義務ではありませんが、それでも安全に作業を進めていくために必要なものであることは間違いありません。養生シートを設置しなかった場合、さまざまなトラブルが発生することが想定されるので注意が必要です。

養生シートを設置したからと言って全てのトラブルを防げるわけではありませんが、それでも設置しなかった場合と比べて防げる事故やトラブルが多くなることは間違いないでしょう。それだけ解体工事において重要な役割を果たしてくれるのが養生シートであり、施主としても意識的に確認しておく必要があります。養生シートを見ることで、解体業者の質がわかる部分もあります。解体業者選びの際の参考として養生シートに注目しておくことが有効です。

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