解体工事時のプロパンガスの扱いはどうする?撤去の注意点も解説!

家屋や建物の解体工事を行う場合、プロパンガスをどのように取り扱えば良いのか悩むという方もいるでしょう。基本的には撤去することになりますが、その際の流れや考え方について把握することが大切です。そこで今回は解体工事の際のプロパンガスの取り扱いに注目して、撤去の流れや注意点などをご紹介します。撤去にかかる費用も含めて取り上げますので、どうぞご覧ください。
家屋や建物の解体工事を行う場合、プロパンガスをどのように取り扱えば良いのか悩むという方もいるでしょう。基本的には撤去することになりますが、その際の流れや考え方について把握することが大切です。そこで今回は解体工事の際のプロパンガスの取り扱いに注目して、撤去の流れや注意点などをご紹介します。撤去にかかる費用も含めて取り上げますので、どうぞご覧ください。
それでは、解体工事の際のプロパンガス撤去の流れについてご紹介します。プロパンガスをそのままにしておくと、解体工事の際に事故につながるリスクがあるので注意が必要です。
具体的にどういった流れで撤去を行えば良いのか確認しましょう。
まずは、ガス会社の確認と連絡を行います。プロパンガスにはさまざまなガス会社があるので、その中から自分たちが利用中のガス会社を見つける必要があります。
プロパンガスの場合は、ガスボンベに会社名が記載されていることが一般的です。あるいは、ガスメーター部分に記載のある会社名を探すことも有効です。
どちらかの方法で社名を確認し、ガスの撤去を依頼したい旨を伝えることが先決です。
ガス会社を確認して連絡先を調べたら、プロパンガス撤去の旨を伝えます。その際は「解体工事に伴う撤去」だと伝えることが重要です。そうしないと、単純にガスを停止するだけで撤去されない恐れがあるので注意が必要です。
その他、連絡する際に伝える内容として以下のものが挙げられます。
これらの情報を伝えられるように準備しておけば、やり取りをスムーズに行えます。プロパンガスの撤去は立ち会いが必要となるので、ご自身のスケジュールも踏まえた上で連絡を入れましょう。
撤去当日になったら、ガスメーターの取り外しを行います。解体工事を行う場合、解体業者から事前にガスメーターの取り外しを行っておくように依頼されることが一般的です。その場合は施主の責任で取り外しを行うようにしましょう。
施主自身では取り外しが難しいので、ガス会社に連絡して取り外してもらいます。場合によってはガスボンベの撤去も同時に行います。
解体工事に影響が出ないように不要なものは撤去することがポイントです。
プロパンガスの撤去方法についてはガス会社に従うことが重要です。作業手順や撤去したガスボンベの保管場所などを含めて、該当のガス会社のやり方で行います。
万一、他のガス会社や作業員などが撤去を行うと液石法違反に当たる可能性があるので注意が必要です。
液石法
液化石油ガスによる災害の防止や液化石油ガスの取引を適正にすることで、公共の福祉を増進することを目的として制定された法律。正式名称は「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」。
施主としては、必ずガスメーターやガスボンベに記載のある会社に撤去を依頼することが重要です。
ここからは、プロパンガスの区分と撤去費用についての解説を行います。プロパンガスを撤去する際には一定の費用がかかることがあります。ガス会社と交渉することもできますが、施主の負担となることもあります。
その他、ガスの設置区分や貸付契約といった点にも触れていきます。それぞれの内容についてしっかりと頭に入れておきましょう。
プロパンガスを撤去する場合は有料となるケースの他、無料で行ってもらえることもあります。有料の場合は1万5,000円程度が相場です。ガスの使用状況やガス会社によっても相場が変動することがあります。
高い場合は2万円から3万円程度の費用負担となることもあるので、事前にガス会社に問い合わせることが重要です。また、地域によっても相場は変動することがあるので、契約先のガス会社に尋ねてみましょう。
撤去費用が無料になるケースとしては、契約書に記載がある場合が挙げられます。例えば、「契約後10年以内に撤去する場合はお客様負担となります」などと記載がある場合、10年以上経過していれば無料で撤去してもらえるでしょう。
プロパンガスの撤去を依頼する場合は、改めて契約書の内容を確認してから連絡することがおすすめです。
プロパンガスの撤去に際しては、設置区分について理解しておくことも大切です。万一、設備に不良や不具合が発生した場合に誰が費用負担を行うのか確認するためです。
具体的には供給設備と消費設備の2つに区分できます。供給設備は販売店が所有するガス設備のことで、消費設備は所有者が持つガス設備のことです。
供給設備に不具合が発生した場合はガス会社の責任で対応してもらえますが、消費設備に不具合があった場合は、施主の責任とされます。そのため、修理や交換のための費用負担を強いられる可能性があります。
全ての設備を取り壊して撤去する場合は関係ありませんが、建物の一部を残す場合や設備の一部を残す場合は既存設備の状態も確認しておきましょう。
プロパンガスの撤去に際しては、ガスメーターやガスボンベの撤去も同時に行います。ガスメーターやボンベの撤去に関しては、費用請求されることはほとんどありません。特にガスメーターはガス会社が所有するものであり、施主が支払いを行う義務がありません。
費用面に関してはガス会社への確認が必要ですが、必要以上に費用負担を強いられないように注意が必要です。改めて契約書を確認するなど、施主としてもできることを行っておきましょう。
撤去の際には設備費の貸付契約について理解することが大切です。設備費の貸付契約とは、10年や15年といった一定期間にわたってプロパンガス設備を貸し付ける契約のことを言います。
プロパンガスを一括で購入したり設置したりすると一時的な費用負担が増えるので、貸付期間内に分割して支払いを行うための仕組みです。簡単に言えばリース契約と考えることも可能です。
基本的に、貸付契約の年数を過ぎた場合は設備費用を支払う必要がありません。支払い期間を過ぎてからプロパンガスの撤去を行う場合も費用は発生しないので覚えておきましょう。
ここからは、プロパンガスを撤去する際の注意点と事故事例について取り上げます。撤去を行う際は常に細心の注意を払いながら行動する必要があります。
作業員自身の安全を守ることもそうですが、近隣の安全を守ることも重要です。実際に発生した事故事例も参考にしながら安全面に対する意識を高めましょう。
まずは、ガスの供給停止を行うことが重要です。プロパンガスを撤去するまでに、ガスの供給をストップします。万一、供給が続いたまま撤去を行うと大事故につながる可能性があります。
施主としても、撤去当日にガス供給停止の手続きが済んでいるのか確認すると良いでしょう。
大きな事故を起こさないためには、ガス管の位置を確認することも大切です。プロパンガスを撤去する際もそうですが、解体工事を行う場合もどこにガス管が設置されているのか認識しておく必要があります。
そうしないと、ガス管を誤って重機で傷つけたり破損させたりするリスクがあるからです。撤去の際にガス管からの引き抜きや配管位置の修正を行うことがあります。その際も万全を期して作業を行えるように、あらかじめ何がどこにあるのか確認することが大切です。
解体工事中に発生した事故事例としては、2016年に静岡県で発生した事故が挙げられます。一般住宅で解体工事を行っていた際に、ガス管を損傷させてガスが漏洩するという事故が発生しました。
事故原因としては、解体業者の作業員がガス管の存在を認識していなかったため、誤って重機を接触させてしまったことが挙げられています。それだけ事前にガス管の位置や存在を確認することが重要であり、意識次第で十分に防げる事故だったと言えます。
他にも、2016年に京都府で発生した事故があります。こちらも解体業者が戸建ての宅地内で解体作業を行っていた際に発生しました。宅地内でコンクリートの塀を倒していたところ、ガス管の立ち上がり部分を下敷きにしてしまい、ガス管が破損してガスが漏洩しました。その結果、折損部から50cmほどの火が上がる結果となりました。
人的被害はなかったものの、ガス管の配置確認漏れやガスの漏洩に気づかなかったことが事態を悪化させる原因となりました。作業前の確認もそうですが、作業中の危機管理も十分に行う必要があります。
プロパンガスの撤去を行う場合は、余裕を持った撤去計画を立てることが大切です。都市ガスの場合は大手のガス会社が対応するので比較的スピーディーに撤去してくれますが、プロパンガスの場合は撤去まで時間がかかることがあります。
そのため、ガス会社にはできるだけ早めに連絡することがポイントです。日程に余裕を持たせておけば、作業員も余裕をもって撤去できます。そうした余裕が安全な作業につながる部分もあるでしょう。
事故を未然に防ぐという意味でも、スケジュールに余裕を持たせるように意識しましょう。
解体工事の際のプロパンガスの撤去に注目して、具体的に解説を行ってきました。プロパンガスの撤去は頻繁に行うものではないので、なかなか流れや対応方法がわからないという方も多いでしょう。基本的にはガス会社に対応を任せておけば問題ありません。
施主としては伝えるべき情報をきちんと伝えることで、適切な対応を取ってもらえます。また、解体工事を行う場合は解体業者にガス管の位置を確認してもらうことも重要です。ガス管の損傷や破損によって重大な事故につながることもあるので、施主としてもしっかりと確認を促すことが大切です。最後まで安全な形で作業を終えられるように高い意識を持っておきましょう。
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