解体工事の際に行う根切りとは?根切りのチェックポイントも紹介!

家屋や建物の解体工事を行っていると、さまざまな用語やフレーズを耳にすることがあります。その中の1つに「根切り」と呼ばれる言葉があります。今回は解体工事と根切りの関係に注目して、根切りの意味や種類、チェックポイントなどをご紹介していきます。山留めや埋め戻しなど、根切りと関係する考え方も取り上げていきますので、どうぞご覧ください。
家屋や建物の解体工事を行っていると、さまざまな用語やフレーズを耳にすることがあります。その中の1つに「根切り」と呼ばれる言葉があります。今回は解体工事と根切りの関係に注目して、根切りの意味や種類、チェックポイントなどをご紹介していきます。山留めや埋め戻しなど、根切りと関係する考え方も取り上げていきますので、どうぞご覧ください。
それでは解体工事と根切りの関係からご紹介します。解体工事では家屋や建物を取り壊すことがメインとなりますが、それ以外の作業や工程も数多く存在します。そのうちの1つが根切りであり、新しい建物を建てるために必要な工程です。
根切りの種類や深さなどを含めて、その意味について確認していきましょう。
根切りとは、地盤の土を掘り返す作業のことを言います。地面の下に建物の基礎部分やピットをつくるために行われるのが根切りであり、土工事の1つとして認識されています。読み方は「ねぎり」です。
解体工事を終えて根切りを行うこともありますし、建物を建設する前に根切りを行うこともあります。より良い状態で建物を建設するために欠かせない作業の1つです。
根切りの種類としては、以下の3種類が挙げられます。
つぼ掘りとは、柱など独立した基礎部分のみを掘削することを言います。布掘りは布基礎のフーチングと呼ばれる部分の下を帯状に掘削することを指します。
フーチング
基礎の底面を幅広くするための部材。地盤や基礎の支持力を高めるために設置されるもの。耐震性の向上や構造物の強度アップに役立つ。
総掘りとはベタ基礎の底板の下を全体的に掘り返すことを言います。建設する建物に応じて根切りの種類を柔軟に変更することができます。
さまざまな手法で根切りを行うと、大量の残土が発生することがあります。根切りを行った敷地のスペースがある程度広ければ敷地内で対応することも可能です。一方で狭小地などの場合、敷地内では処分できずに処理場へ運搬しなければならないことがあります。
解体業者や工務店の判断で処理方法が決まることが一般的ですが、処理場で処分を行う場合は1㎥あたり5,000円から7,500円程度の費用が発生します。
残土量が多くなればなるほど、処理にかかる費用もかさむことになるので注意が必要です。
根切りを行う場合は、その深さも意識することが大切です。根切りによってできた地盤面から底までの深さのことを「根切り深さ」と呼んでいます。
また、根切り深さと似た言葉として「根入れ深さ」があります。根入れ深さは地盤面から基礎の下端までの距離を指す言葉であり、根切り深さよりも短いことが多いです。いわゆる捨てコンや割栗石といったものは含まれません。根入れ深さは建築する建物の基礎の種類に応じて変動があります。深さの目安は以下の通りです。
根切りや根入れ深さに関しては工務店などの専門業者に任せることが重要です。木造住宅工事仕様書などの書類にも具体的な数値の記載があり、それらを確認しつつ安定的な建築設計を行うことが求められます。
ここからは根切りのチェックポイントについてご紹介します。基本的な工程や流れについては専門業者に任せておけば問題ありません。施主としては一定の知識を頭に入れつつ、必要に応じて作業の正確性を確認する程度で十分です。
根切りを行う際にも工程に応じたチェックポイントがあります。それぞれの内容について理解を深めていきましょう。
根切りを行う場合は、深さや幅の確認を行うことがポイントです。基礎の種類に応じて適切な深さが決まっており、適度な深さを採用することが大切です。建物の安定感や強度を高めるという点でも深さや幅の適切さがポイントであり、その後の建設に影響を及ぼします。
そのため、根切りを行った時点で入念にチェックすることが重要です。
続いては地盤の確認を行います。根切りを行った場合は、地盤の強度や地質についてある程度広いスペースにわたって確認することが大切です。それまでは問題なかったとしても、根切りを行ったことによって地盤の強度が落ちたり地質が悪化したりすることがあります。
その状態で建物を建てると、耐震性などが不十分になる可能性が出てきます。そうならないように地盤の確認を行い、建設を開始して良いかどうか確かめるのです。
万一地盤に問題がある場合は、地盤補強を行うなどの必要な対策を講じることが求められます。
根切りを行った際はごみや廃棄物の確認をすることも大切です。解体工事後にもチェックするべきポイントですが、根切りを行った部分からごみや廃棄物が見つかることも少なくありません。
コンクリートガラや木材、プラスチックや鉄くずなど、建築廃材や岩石、土管などが見つかることもあります。そうした廃棄物はしっかりと撤去してから基礎工事を行うことが重要です。
また、ごみや廃棄物が大量に発生した場合は、撤去した後に再度地盤調査を行うことがポイントです。ごみや廃棄物を撤去したことによって地盤の強度や地質が変化することがあるので、確認を怠らないことが求められます。
続いては、欠損や隙間の確認へと移っていきます。特に根切りを終えた後に防湿シートを敷いた際はシートの破れや隙間の有無をしっかりと確認することが大切です。万一、破れている箇所が見つかった場合は防湿テープなどを貼って対応することが有効です。
ベタ基礎を採用する場合は基礎のコンクリート部分に防湿効果があるため、そこまで細かい部分を気にする必要はありません。隙間がないかどうかチェックして、隙間をなくすように意識することがポイントです。
ここからは根切りと山留めと埋め戻しの関係について焦点を当てていきます。根切りは土工事の一種とされますが、山留めや埋め戻しについても同じ土工事に分類される作業です。
基本的には根切りだけを行えば十分なケースがほとんどですが、場合によっては山留めや埋め戻しといった作業が必要になることもあります。それぞれの考え方を含めて関係性について確認していきましょう。
まず、山留めは根切りが深くなった場合に必要とされる作業です。山留めとは地面の土が崩れないようにすることで、専用の板やたなを利用して設置作業を行います。
鉱山などで土砂の崩壊を防ぐために利用されることもありますが、建築工事においてはそこまで大きな作業ではありません。
根切りが深くなると地面の安定感が弱まり、土が崩れてしまう可能性があります。そうしたリスクを低減するのが山留めの役割です。
土を崩れにくくするためにオープンカットと呼ばれる工法が採用されることもあります。根切り部分の断面を垂直にするのではなく、斜めの角度にして土の崩れを抑えることがオープンカットの特徴です。さまざまな手法で地面や地盤の安定感を保つことができます。
根切りを行った場合、埋め戻しと呼ばれる作業が必要になることもあります。埋め戻しとは、掘削した空間を土で埋めることを言います。基礎をつくるために根切りを行いますが、あまり深く掘り過ぎた場合は埋め戻しをすることで深さを再調整します。
埋め戻しの際に使用される土を「埋め戻し土」や「盛り土」と呼ぶことがあります。どちらも意味的には同じで、根切りした底面に埋めるために使用されます。場合によっては根切りをして発生した土をそのまま埋め戻しに利用することもあります。
埋め戻し用の土には大きく分けて4種類あります。A種からD種と呼ばれる種類で、それぞれ材料や工法に特徴があります。
それぞれの種類に特徴があり、工法も種類に応じて変化させます。どの土を利用するかは工務店や業者の判断に委ねられます。その土地や地盤に合った種類の土を利用することが最適です。
基本的に埋め戻しは最後に行うことがポイントです。山留めを行って必要な範囲や深さの根切りを終えたら、基礎の組み立てを行います。基礎構造が完成した後で余った部分に土をかぶせていくようなイメージです。
基礎工事自体を中止する場合も埋め戻しを行うことになりますが、その判断も最後に行うことが重要です。最初に埋め戻しをすると、その後の作業に支障をきたしてしまうので注意が必要です。
解体工事と根切りの関係に注目して解説を行ってきました。一般の方にはなかなか馴染みのない言葉ではありますが、建設業界では当たり前のように行われている作業です。根切りは建物の安定感や強度を保つために必要な作業であり、建て替え工事を行う際にもよく行われるものです。
施主が作業に関わることはほとんどありませんが、その意義や考え方を知っておくことに価値があります。さまざまな工程を経て安定的な建物が建てられることを理解しておきましょう。
【簡単1分で完了】全国数百社より厳選した優良提携業者から、
お客様に最適な解体業者へまとめてお見積り依頼が可能です。
「値下げ交渉」から「お断りの連絡」も弊社が代行いたします。
手壊し解体とは何か?手壊し解体のメリットやデメリットも紹介! 家屋や建物の解体工事を依頼する際に、手壊し解体という言葉を耳にしたことがあるという方もいるでしょう。しかし、その...
古民家の解体にかかる費用相場や補助金制度は?古材の買取についても解説 古民家の解体に焦点を当てて、解体費用相場や補助金制度、解体業者を選ぶ際に押さえておきたいポイントなどをご紹介して...
建物の構造別、物件の種類別で知る解体工事費用・坪単価相場まとめ それまで住んでいたり利用していた建物が不要になった場合、解体工事を検討する方も多いのではないでしょうか。実際に解体工...
事故物件を解体工事で更地化するメリット・デメリットを解説!一度解体しても告知義務は残るのか? 国内にはさまざまな物件や建物がありますが、いわゆる事故物件と呼ばれる物件も存在します。言葉では聞いたことがあっても、...
畜舎の解体工事を行う流れや解体にかかる費用を紹介!捻出が難しい場合の対応も 解体工事にもさまざまな種類の工事がありますが、畜産業を営まれている方の中には畜舎の解体工事について検討することもある...
病院・医院・診療所の解体にかかる費用はどれくらい?状況別の金額目安なども解説 解体工事では家屋や建物を取り壊すことがメインですが、その中で病院や医院、診療所の解体、原状回復工事などをする場面も出...
お風呂の解体にかかる費用はどれくらい?ユニットバスや在来浴室など種類別にも解説 家屋全体を解体しなくても、室内の一部分だけを解体したりリフォームしたいことがあるでしょう。お風呂の解体もその1つであ...
鉄塔の解体工事はどのように行われるのか?解体工法や注意点を紹介! 家屋や建物の解体工事は一般的ですが、場合によっては鉄塔の解体工事を行うこともあります。鉄塔の解体はどのように行うのかわ...
解体工事の際に地中埋設物が見つかる理由とは?撤去費用の相場も紹介
家屋や建物の解体工事を行っていると、地中埋設物が発見されることがあります。施主としては追加費用の発生など、困った状況...
浄化槽の解体方法とは?解体・撤去時の費用や注意点も紹介!
家屋や建物の解体工事を行うタイミングで、浄化槽も一緒に解体してもらうケースは少なくありません。施主の中には、浄化槽の...
解体工事をハウスメーカー経由で行うメリットやデメリットとは?
家屋や建物の解体工事を検討する際に、ハウスメーカー経由で依頼することがあるでしょう。特に建て替え工事を行う際に契約する...
庭の解体にかかる費用はどれくらい?工事後の活用方法なども解説
古くなってきた庭を解体したりお手入れしたりして、駐車場を作りたい、芝生を敷きたいなどといったニーズが出てくることがある...
レンガの解体にかかる費用はどれくらい?工事にかかる日数や注意点なども解説
家屋や建物の解体工事の際にレンガの解体も依頼することがあるでしょう。あるいは、レンガだけの解体を依頼したいと思うこと...
解体工事が始まらない理由とは?予定通りに始まらない場合の対応を解説!
家屋や建物が不要になったり建て替えを検討したりする場合、一旦現在の建物を解体することになります。解体業者に工事を依頼す...
団地の解体工事の流れとは?工期目安や費用相場なども解説
家屋や建物の解体工事の中には団地の解体も含まれます。一軒家を解体する場合もそうですが、団地を解体する場合も所定の流れ...
パチンコ屋の解体工事を行う際のポイントとは?費用事例なども紹介
パチンコ屋を閉店して建て替えなどを行う場合も解体工事をする必要があります。そこで今回は、パチンコ屋の解体工事を考えた...
井戸を解体する際の手順とは?井戸のお祓いや息抜きについても紹介!
井戸の解体工事を行う場合の手順について、具体的にご紹介していきます。建物や家屋の解体工事については聞き覚えがあると...
解体工事の費用の勘定科目は?節税につなげる仕訳のコツ
所有している物件の解体工事を行った場合、勘定科目はどの科目を使い、どのような仕訳を行えば良いのかご存知ですか?実はこの仕...
解体工事と建築物除却届の関係とは?書類の記入事項なども解説!
家屋や建物の解体工事を行う場合、さまざまな届出や申請が必要になることがあります。そのうちの1つとして、建築物除却届を...
ブロック塀の解体の流れとは?費用相場や解体が必要なブロック塀も紹介!
ブロック塀を解体する際の流れについて、具体的にご紹介していきます。古くなったブロック塀や傾きかけているブロック塀をそ...
解体工事を行うことができる時間帯は?騒音規制法や振動規制法なども解説!
家屋や建物の解体工事に関して、何時から何時まで行うことができるのかと疑問に思う方もいるのではないでしょうか。そこで今...
家の解体に際して必要な手続きや届出とは?税金との兼ね合いも解説
家を解体する場合は、解体工事だけをして終わりというわけではありません。工事を開始する前に必要な手続きや、工事完了後に必要...
土間コンクリートの解体工事とは?撤去費用や工法も紹介!
ご自身が所有する家屋や建物の敷地内に土間コンクリートが使用されていることもあるでしょう。その土間コンクリートの解体は...
解体工事で補助金や助成金は受けられる?支給の主な条件も紹介!
家屋や建物の解体工事を行う場合に、補助金や助成金を受けることができるのかと疑問に思っている方もいるのではないでしょう...
安値で解体できます!
解体工事に精通しており、業者との折衝も日々行っている解体見積もり広場の専任スタッフが、
地域の最安値で解体できるように代行サポートさせていただきます。見積もり・金額交渉・お断りまでお任せください。
【簡単1分で完了】全国数百社より厳選した優良解体業者から、
お客様に最適な解体業者へまとめてお見積り依頼が可能です。
「値下げ交渉」から「お断りの連絡」も弊社が代行いたします。